1tトラックの選び方|用途に合う種類や維持費のポイントを解説

狭い路地や商店街が点在する都市部での配達、個人事業や少人数の職人チームの道具・資材運搬など、「軽トラでは積み切れないが2tでは大きすぎる」という場面は少なくありません。そこで活躍するのが1tトラックです。小回りの良さと十分な積載力を兼ね備え、平ボディ、ドライバン、幌、冷蔵・冷凍、ダンプ、パワーゲートなど架装の選択肢も豊富です。本記事では、1tトラックの定義と軽トラ・2tとの違い、ニーズに合うボディ・荷台長・キャブの選び方、維持費の内訳と目安、そして中古購入で外せない点検ポイントまで、実数と制度に基づいて整理します。読み終えたとき、自分の用途に最適な仕様と年間コスト感、現車確認の勘所が明確になるはずです。

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1tトラックとは?軽トラ・2tトラックとの違い

1tトラックとは、最大積載量が1,000kg以下の小型トラックを指します。日本の小型枠の車体規格に収まり(全長4,700mm以下・全幅1,700mm以下・全高2,000mm以下)、ミニバンに近い外寸で取り回しが軽快です。例えばトヨタ・タウンエース トラックは全長4,295mm×全幅1,675mm×全高1,920mm、荷台内寸は長さ2,430mm×幅1,585mm×あおり高360mmと、日常業務で扱いやすい寸法に収まっています。軽トラの上、2tの下という絶妙な立ち位置で、都市部や敷地の狭い現場でも「入っていける積載車」の代表格です。

1tトラックの基本的な特徴と活躍シーン

1tトラックの最大の強みは「小回りの良さ」と「必要十分な積載力」の両立にあります。車両規格が小型枠のため、狭い生活道路や商店街の裏路地、機材搬入口の限られる建屋周りでもストレスが少なく、しかも最大1,000kgの積載で段ボール・家電・家具・設備部材・園芸資材といった中量物を無理なく運びます。軽トラでは荷台長や重量で無理が出る案件でも、1tなら2.4m級の荷台長と三方開のあおりで段取りよく積み降ろしが可能です。小規模事業者のデイリー配送、EC倉庫からの市内便、ビル内テナント向け納品など、都市型のルートで特に真価を発揮します。

サイズと積載量で見る軽トラ・2tトラックとの選び分け

軽トラックは軽規格に基づき、最大積載量は一律350kg以下。近距離の軽貨物や農作業に最適ですが、重量・荷台長ともに制約があります。1tは最大1,000kg・荷台長約2.4mで、軽トラからの積載拡張に最適。一方、2tロング平ボディでは荷台長が概ね4.3mクラスまで伸び、パレット大量積載や長尺物、大型什器に余裕が出る代わりに、車体全長が伸びて内輪差も増し、狭隘地の取り回しは難化します。街中・ビル内・テナント納品が中心で「荷物は中量・多品種」、かつ駐停車スペースが限られるなら1t、フォークリフト前提で「長尺・大量」を運ぶなら2tロング、が実用的な分岐点です。軽トラは350kgの制約を超えない軽量・近距離用途に特化した選択肢と考えると判断しやすくなります。

用途で決める!ボディ・架装の種類と特徴

同じ1tクラスでも、ボディや架装によって使い勝手は大きく変わります。荷の性質(長尺・重量物・壊れ物・吸湿・温度管理の要否)、積み降ろし方法(手積み・台車・リフト)、現場条件(屋内搬入・路上停車可否・狭隘度)を洗い出し、それに合うボディ・オプションを選ぶのが最短です。

代表的なボディタイプ6種の特徴と適した業種

平ボディは屋根・壁のないフラットな荷台で、三方開のあおりにより手積みやクレーン作業がしやすく、建材・資材・機械・園芸物など多様な荷姿に対応します。超低床なら人力作業も効率的。雨天時はシート養生が前提ですが、汎用性・導入コスト・作業性のバランスが良く、まず検討すべき基本形です。

ドライバン(アルミバン)は密閉された箱型荷室で、雨・粉塵・直射日光から荷を保護します。宅配・生活雑貨・引越し・家電家具の定番で、温度機能は持たないため、保冷・冷凍が必要な貨物は別タイプを選びます。都市内の一般雑貨配送で荷傷みを抑え、積載効率も確保しやすいのが利点です。

幌車は平ボディに幌骨とシートをかぶせた構造で、箱車より軽く、背高物・かさものを柔軟に呑み込みます。引越し・軽配送で重宝し、導入費用を抑えつつ、幌の開閉で現場事情に合わせやすいのが特徴です。

冷蔵・冷凍車は荷室に冷却機を備え、定温・低温を維持。生鮮食品・冷凍食品・医薬品など温度管理が必要な貨物に不可欠です。必要温度帯や断熱仕様、床形状、スタンバイ装置の有無など、業務要件に合わせた仕様選定が重要です。

ダンプは荷台前方を油圧で持ち上げ、土砂・砕石・廃材などを一気に荷下ろし。土木・解体・造園などで威力を発揮します。1tでも小規模現場で機動的に使えますが、流動物・壊れ物には不向きなため、用途特化の選択になります。

パワーゲート付きは重量物の手積み現場で安全・省力化に直結。平ボディやバンで採用例が多く、跳ね上げ式・アーム式・格納式など方式により使い勝手が異なります。中古での要確認は油圧のオイル漏れ、シリンダーやアームの傷・サビ、ワイヤーの伸び、作動速度や水平保持、リモコン・非常停止など安全機能の作動です。定期点検・消耗品交換で多くの不具合は予防できる装備です。

乗車人数と荷台長で選ぶキャブの形状

キャブ(運転席周り)は積載容積と乗車定員のトレードオフです。シングルキャブは最大の荷台長と積載を確保できる一方、乗車は2〜3名が一般的。ダブルキャブ(Wキャブ)は前後2列で5〜6名が乗れ、現場班を一度に移動できますが、キャビンが伸びる分だけ荷台長が短くなります。人員輸送と資材運搬を1台で両立する建築・内装・設備工事にはWキャブが合理的。長尺物や荷台長優先ならシングルを選ぶ、という考え方が実務的です。中古のWキャブでは、後席の使用感、ヒンジやシートベルトの状態も確認しましょう。

購入前に知っておきたい維持費と走行性能

所有コストは「税金(自動車税・重量税)」「保険(自賠責・任意)」「車検・定期整備」「燃料費」で構成されます。あわせて、駆動方式とミッションの選び方が燃費・走破性・運転負荷に効いてくるため、使用環境(降雪・坂・未舗装、渋滞の多さ、停車回数)をベースに全体最適を図るのが賢明です。

走行環境に合わせた駆動方式とミッションの選び方

降雪地や凍結路、急坂・未舗装が多いなら4WDを優先すると、発進と直進の安定性が増し、積み荷の保護にもつながります。最近の小型商用の4WDは必要時のみトルク配分を高め、通常走行では燃費悪化を抑える制御が一般的です。市街地中心でストップ&ゴーや車庫入れが多いルートなら、2WD+AT/CVTのほうが扱いやすく、運転者の負荷軽減に寄与します。1tクラスでも、2WDに燃費志向のCVT、4WDに電子制御ATを組み合わせる例があり、用途に応じた選定が可能です。まずは走行環境と積載パターンを見える化し、4WDの必要度とAT/CVTの取り回しを天秤にかけて決めましょう。

税金から燃料費まで。年間維持費の内訳と目安

自動車税(種別割)は小型貨物の最大積載量区分で決まり、1tクラスの自家用で年額8,000円という目安が広く用いられます(比較として1.5tで11,500円)。ただし自治体の軽課・重課や用途区分(営業/自家用)で異なるため、購入時は最新の都道府県表で確認してください。

自動車重量税は車検時に納付。4ナンバー(自家用小型貨物)は「初回2年・以降1年」のサイクルで、車両総重量(GVW)帯によって金額が変わります。目安としてGVW3t未満は年12,300円のテーブルが案内されています(エコカー減免や経年重課で変動)。購入候補車のGVWと初度登録年から、実額の見積もりをとりましょう。

自賠責保険は法定の強制保険で、4ナンバー小型貨物の保険料は12ヶ月・24ヶ月で設定され、概ね12ヶ月で約2万円、24ヶ月で約2.3万円が相場感です(年度により改定あり)。小型貨物は2回目以降の車検が1年ごとなので、実務上は12ヶ月契約を積み重ねる運用が一般的です。

任意保険は補償構成で大きく変わりますが、自家用小型貨物の平均年額は約66,000円という統計が公表されています。対人・対物無制限、車両・搭乗者の付帯、使用目的(業務頻度)で保険料は上下するため、複数社での相見積りが有効です。

燃料費は走行距離・燃費・単価で決まります。1tガソリン車のカタログ燃費はWLTCで概ね11.3〜12.9km/L(例:タウンエース)。実燃費は荷重・渋滞・気温・路面・運転スタイルで大きく変わり、小型トラック全般では10〜11km/L程度が一つの目安です。仮に年間1万km・実燃費10km/L・レギュラー単価174円/Lとすれば、燃料費は約17.4万円。ガソリン単価は足元で全国平均174.2円/L(2025年8月時点報道)とされ、変動リスクを意識した運用(まとめ給油、ルート最適化、アイドリング抑制)がコスト低減に直結します。

車検サイクルは、小型貨物(4ナンバー)で「初回2年、2回目以降は毎年」。法定点検と予防整備(油脂・タイヤ・ブレーキ・足回り)を計画的に回すことで、ダウンタイムと突発修理費を抑制できます。商用車は稼働時間が長いため、消耗品の前倒し交換が総コストの平準化に有効です。

中古1tトラック購入で失敗しないためのチェックポイント

中古商用は「使われ方」によって痛み方が大きく異なります。年式と距離だけで判断せず、フレーム・荷台・駆動系・架装の4領域で「目視・作動・試走」をセットで確認するのが鉄則です。年式による安全装備や排出ガス規制の違いも、安心感と維持費に直結します。

年式で変わる安全装備と排出ガス規制

先進安全装備は年式依存です。例えばタウンエースは2020年6月の改良で衝突被害軽減ブレーキなどの「スマートアシスト」を強化。年式をまたぐ在庫を比較する際は、AEB(自動ブレーキ)、誤発進抑制、車線逸脱警報、前方衝突警告などの有無・仕様を必ず確認しましょう。排出ガス規制については、2009〜2010年から新型車に「平成22年(ポスト新長期)規制」が順次適用され、NOx 40〜65%、PM 53〜64%の大幅削減が求められました。ディーゼル車の中古を選ぶ場合、当該規制適合や後処理装置(DPF等)の整備履歴、警告灯履歴を点検しておくと安心です。

現車確認で必ず見るべきポイント

フレームやクロスメンバーの錆・腐食・歪みは、表面サビか重度腐食かで補修難度と費用が一変します。荷台床は凹み・割れ・腐食、床板の浮き、あおりヒンジやロックのガタ、チェーン・ピンの摩耗を確認。エンジン・ミッション・デフ・ハブ周りのオイル滲み・漏れ、ブーツ破れ、ショックの抜け、ブレーキ片効きも要チェック。加えてパワーゲート等の架装は、荷重をかけた上げ下げ、停止位置の保持、異音の有無、油圧ホースやシリンダーの傷・シール からの滲み、リモコン・非常停止・インターロックの作動を実地で確認します。修復歴の有無、整備記録簿・架装取説・点検記録の揃い、キー本数、電装追加の配線処理の適正も長期の安心に直結します。

まとめ:あなたの用途に最適な「1台」を絞り込む手順

選定の順番は、①運ぶ荷の棚卸し(重量・サイズ・長尺・雨や温度に対する弱さ)②積み降ろし方法(手積み・台車・リフト、パワーゲートの要否)③走行環境(降雪・坂・未舗装・狭隘度・駐停車条件)④合うボディ(平ボディ・バン・幌・冷蔵冷凍・ダンプ)とキャブ(シングル・Wキャブ)を仮決め⑤2WD/4WDとAT/CVT/MTを環境に合わせ選択⑥税・保険・車検・燃料の年間コストを試算、です。中古は年式での安全装備・排ガス規制適合を確認し、フレーム・荷台・駆動系・架装を「目視・作動・試走」で総合評価。候補を2〜3台に絞り、実車で荷役シミュレーションまで行えば、導入後の満足度は大きく高まります。

補足(数値の前提と変動要因について)

燃費は荷重・気温・路面・渋滞・運転スタイルで大きく変動します。カタログ値(WLTC 11.3〜12.9km/L)は比較指標であり、実務運用では10〜11km/L程度を想定しつつ、ルート最適化・アイドリング抑止・タイヤ空気圧管理で平準化を図るのが現実的です。

価格(燃料や保険料、税制の軽課・重課)は時期や条件で変動します。本稿のガソリン単価は2025年8月時点報道の全国平均(174.2円/L)を参考にしています。都道府県や時期、補助制度の有無で上下するため、導入時は最新の数値で再試算してください。

このガイドが、軽トラ・1t・2tの具体的な違いの理解から、用途に合うボディ・荷台長・キャブ選び、維持費の見通し、中古購入時の実践的チェックまでを一気通貫で支援する道標になれば幸いです。

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この記事を書いた人

環境課題とAIなどの先端技術に深い関心を寄せ、その視点から情報を発信する編集局です。持続可能な未来を構築するための解決策と、AIなどのテクノロジーがその未来にどのように貢献できるかについてこのメディアで発信していきます。これらのテーマは、複雑な問題に対する多角的な視点を提供し、現代社会の様々な課題に対する理解を深めることを可能にしています。皆様にとって、私の発信する情報が有益で新たな視点を提供するものとなれば幸いです。

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