ユンボ免許の取り方【2024年最新】種類・費用・難易度・仕事まで徹底解説!
「ユンボ(油圧ショベル)の免許はどうやって取得するのか」「費用はどれくらいかかるのか知りたい」と考えている方は多いのではないでしょうか。ユンボは運転免許に加えて、ユンボを操縦するための資格が必要です。
本記事では、ユンボ免許の種類と違い、ユンボ免許の取得方法、ユンボ免許でできる仕事について解説します。2024年の最新情報を踏まえ、あなたのキャリアプランに役立つ情報をお届けします。
ユンボ免許の種類と違いとは?【あなたに合う免許はどれ?】
ユンボを操縦するには、運転免許に加えて操縦資格を取得することが必要です。ここでは、ユンボの操縦に必要な免許と資格の種類、それぞれの違いについて詳しく解説します。
ユンボを動かすのに必要な免許の種類
まず、ユンボを公道で運転するためには運転免許が必要です。これは一般の自動車を運転する際と同じ免許です。加えて、ユンボを操縦するには、以下のいずれかの操縦資格を取得する必要があります。
・車両系建設機械運転技能講習
・小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育
運転免許があればユンボを運転することは可能ですが、操縦することはできません。逆に操縦資格を持っていても、運転免許を持っていなければ走行できないため、基本的には両方取得する必要があります。このように、ユンボの操縦には二つの要素が必要となるのです。
それぞれの免許で運転できるユンボの違い
ユンボの運転に必要な運転免許は、一般の自動車教習所で取得できるものでOKです。既に免許を持っていればそれを使用できますが、必要な運転免許はユンボの大きさによって異なります。
車両総重量3トン未満、最大積載量1.5トン未満のユンボであれば、普通自動車免許で運転が可能です。一方、車両総重量3トン以上5トン未満、最大積載量3トン未満のユンボの場合は、準中型自動車免許が必要となります。さらに、車両総重量5トン以上11トン未満、最大積載量6.5トン未満のユンボの場合は、中型自動車免許が必要となります。さらに大きな、車両総重量11トン以上または最大積載量6.5トン以上のユンボを運転する場合は、大型自動車免許が必要です。
操縦資格に関しては、「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」で操縦できるユンボは、車両総重量3トン未満の小型タイプに限定されます。一方、「車両系建設機械運転技能講習」を受講すれば、大きさに関係なくすべてのユンボを操縦することができます。
取得難易度とおすすめの免許
ユンボを操縦するには、「車両系建設機械運転技能講習」もしくは「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」のいずれかの資格取得が必要です。それぞれの資格の違いは、主に「操縦できる車両」と「講習内容」にあります。
「車両系建設機械運転技能講習」は、講習受講に加えて修了試験に合格する必要があります。一方、「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」は講習受講のみで修了試験はありません。ただし、教習所によっては学科で簡易的な筆記試験がある場合もあります。
「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」は試験がなく取得しやすいため、人気の資格です。「車両系建設機械運転技能講習」は試験があるものの、取得難易度は比較的低いといえます。「車両系建設機械運転技能講習」と大型免許があれば、すべてのユンボを運転・操縦できるため、長期的なキャリアを考えている方にはおすすめです。
初心者の方には、まず「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」を取得し、経験を積んだ後に「車両系建設機械運転技能講習」にチャレンジすることをおすすめします。ただし、将来的に大型のユンボを操縦したい場合や、より多くの就職機会を得たい場合は、最初から「車両系建設機械運転技能講習」の取得を目指すのも良いでしょう。
ユンボ免許の取得方法【費用・期間・流れ】をステップごと解説!
ユンボは運転免許と操縦資格が必要で、それぞれ取得方法が異なります。ここでは、ユンボ免許取得の方法について詳しく解説します。
免許取得までのステップ
運転免許と操縦資格のどちらを先に取るかといった決まりは特にありません。基本的には、運転免許、資格どちらも持っていない場合は、運転免許取得後に操縦資格を取得する流れになるでしょう。
運転免許は一般の自動車教習所で取得する流れと変わりません。一方操縦資格の取得は、一般の自動車教習所ではなく、ユンボのメーカーや資格取得の養成学校などで取得します。
具体的な取得ステップは以下のようになります。まず、運転免許を取得していない場合は、自動車教習所に通い、必要な運転免許を取得します。次に、操縦資格の取得に進みます。「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」または「車両系建設機械運転技能講習」のいずれかを選択し、専門の教習所やメーカーの研修施設で講習を受けます。「車両系建設機械運転技能講習」の場合は、講習後に修了試験があります。
最後に、多くの場合、就職後に実地訓練が行われます。これは実際の現場でのユンボ操作を学ぶ重要な段階です。この実地訓練を経て、一人前のユンボオペレーターとして活躍できるようになります。
必要な費用と期間
先述のとおり、運転免許は一般の自動車教習所と同じ内容のため、取得にかかる期間や費用も同じです。操縦資格の取得にかかる費用と期間は以下のようになっています。
「車両系建設機械運転技能講習」は、学科13時間、実技25時間の講習があり、費用は約5万円です。一方、「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」は、学科7時間、実技6時間の講習で、費用は約2万円です。
これらの費用はあくまで目安です。詳細は取得する教習所へ問い合わせて確認しておきましょう。また、教習所によって費用が異なる場合もあるため、複数の教習所に問い合わせて比較することをおすすめします。
運転免許の取得で教習所へ通う場合にかかる日数は、大体1カ月〜3カ月、合宿の場合は2週間〜3週間ほどです。費用は教習所や取得内容によって変わりますが、大体30万円ほどで見積もっておくとよいでしょう。
操縦資格の取得期間は、「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」の場合、通常1〜2日で完了します。「車両系建設機械運転技能講習」は、5〜6日程度かかります。
これらを参考に予算組みやスケジュールをしてみてください。長期的なキャリアプランを考える上で、時間と費用の投資は重要な要素となります。
講習と試験の内容
「車両系建設機械運転技能講習」の学科講習は、走行や作業、運転に関する知識、関係法令についての講義を受けます。実技の内容は、走行操作の講習と作業に必要な装置の操作についてです。それぞれの講習の最後に修了試験があり、総合評価で合格・不合格が決まります。
「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」も車両系建設機械運転技能講習と同様に学科講習と実技講習があります。基本的に試験はありませんが、教習所によっては学科試験があるため覚えておきましょう。試験がある場合、その内容は車両系建設機械運転技能講習の学科試験と大きく変わりません。
両講習とも、安全操作や法令順守に重点を置いた内容となっています。特に、安全確認の徹底や、事故防止のための知識と技能の習得が重視されます。これは、ユンボの操作が建設現場など危険を伴う環境で行われることが多いためです。
講習では、ユンボの構造や機能、操作方法だけでなく、現場での安全管理や緊急時の対応なども学びます。また、環境保護や騒音対策など、社会的責任に関する内容も含まれています。これらの知識は、実際の現場で働く際に非常に重要となります。
ユンボ免許の難易度・試験対策・合格率を徹底解説!【合格のコツ】
ユンボ免許の取得難易度、学科試験・実技試験の対策と合格率について解説します。
試験の難易度と合格率
「車両系建設機械運転技能講習」の合格率は公表されていませんが、学科・実技共に難易度は低く、講習をしっかり聞いていれば落ちることはまずないといわれています。業界関係者の話によると、おおよその合格率は90〜95%程度とされています。
「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」は、前述したとおり講習受講のみで取得できるため、余程のことがない限り申請=取得となります。
ただし、これらの数字や情報は非公式なものであり、個人の能力や講習の内容によって異なる可能性があります。重要なのは、難易度や合格率に関わらず、しっかりと学習し、安全に操作できる技能を身につけることです。
学科試験の対策
「車両系建設機械運転技能講習」学科試験は、40%以上を基準としているケースが多いとされています。講義で試験内容を教えてくれるわけではありませんが、試験に出る重要な箇所は注意喚起してくれるので忘れずにメモしておきましょう。
効果的な学科試験対策としては、まず講習中のノートテイキングを徹底することが挙げられます。講師が強調する点や、繰り返し説明する内容は特に重要です。また、法令や安全管理に関する問題は特に注意して学習しましょう。これらは試験でも重視される傾向にあります。
さらに、過去問題集がある場合は積極的に活用することをおすすめします。過去問を解くことで、出題傾向や重要なポイントを把握することができます。ただし、過去問だけに頼るのではなく、講習で学んだ内容全体をしっかりと理解することが大切です。
実技試験の対策
実技試験は、正しく操作ができているかどうかはもちろんのこと、安全確認がしっかり行われているかを重点的に見られます。上手に操作しようとするよりは、焦らずゆっくり丁寧な操作を心がけたほうが合格できる可能性は高まるでしょう。
実技試験の対策としては、まず講習中の実技練習を最大限に活用し、基本操作を確実にマスターすることが重要です。特に、安全確認(周囲の確認、合図など)を習慣化することが大切です。試験官は、技術的な熟練度よりも、安全に配慮した操作ができるかどうかを重視します。
また、分からないことがあれば、積極的に講師に質問することをおすすめします。講師は豊富な経験を持っており、実際の現場で役立つアドバイスを提供してくれるでしょう。
最後に、試験当日は緊張せずに落ち着いて臨むことが重要です。深呼吸をして、これまでの練習を思い出しながら、一つ一つの操作を丁寧に行うよう心がけましょう。
合格のコツは、安全を最優先に考えながら操作することです。周囲の確認を怠らず、適切な速度で操作し、急な動きは避けるようにしましょう。これらの点に注意を払いながら操作すれば、高い確率で合格できるはずです。
ユンボ免許でできる仕事・給料を解説!【未経験OKの仕事も!】
ユンボ免許・資格はさまざまな仕事に活かせます。ユンボ免許で就ける代表的な業種・職種をみていきましょう。
ユンボ免許で就ける仕事の種類
ユンボ免許・資格を持っていると役立つ仕事には以下のようなものがあります。
まず、最も一般的なのが土木・建築業です。道路工事や建物の基礎工事、造成工事などでユンボが活躍します。次に解体業があります。古い建物や構造物の解体作業にユンボは欠かせません。
造園・石材業でも、庭園の造成や石材の設置作業にユンボが使用されます。水道管工事業では、上下水道の敷設工事や修繕作業にユンボが必要です。電気・電話工事業においても、電柱の設置や地下ケーブルの敷設作業でユンボが使われます。
産業廃棄物処理業では、廃棄物の分別や処理にユンボが活用されます。生コンクリート製造業や砕石・砂利採取業でも、原料の積み込みや運搬にユンボが使用されます。
建材業や運送業でも、資材の積み下ろしにユンボが活躍することがあります。このように、ユンボは幅広い業種で必要とされており、ユンボ免許を持っていることで就職の可能性が広がります。
ユンボは、主に掘削・積み込み・破砕・選別・整地などの作業を行う仕事で活躍します。特に掘削作業が多い土木・建築業には必須といえるでしょう。ビルの解体などではコンクリートや鉄、木、プラスチックなどの産業廃棄物を選別するためにユンボが必要です。
これらの仕事は、都市開発やインフラ整備、環境保全など、社会の基盤を支える重要な役割を担っています。そのため、ユンボオペレーターの需要は今後も安定して高いと予想されています。
未経験からでも働ける仕事
ユンボの免許・資格を持っていれば未経験可としている仕事は多いです。そもそも建築業界は人材不足のため、比較的就業しやすい業界といえます。
免許・資格を所持していればもちろん有利ですが、仕事をしながら取得することも可能です。求人票にしっかり目を通して、社員育成制度や資格取得支援制度などが整備されているかどうかを確認しておきましょう。
未経験者でも挑戦しやすい職種としては、まず建設現場での補助作業員が挙げられます。経験豊富なオペレーターの下で、基本的な操作から学べるため、スキルアップの良い機会となります。
また、解体現場でのオペレーターも未経験者が入りやすい職種です。解体作業は比較的単純な操作が多く、安全管理さえしっかりしていれば、未経験者でも取り組みやすいとされています。
産業廃棄物処理施設でのオペレーターも、未経験者の受け入れに積極的な職場が多いです。廃棄物の分別作業など、安全面でのリスクが比較的低い作業から始められるため、未経験者にとっては良いスタート地点となるでしょう。
未経験者が就職する際のコツとしては、まず資格取得に積極的であることをアピールすることが大切です。また、安全意識の高さや、真面目な勤務態度をアピールすることも重要です。体力や体格よりも、機械への興味や学習意欲を強調するのが良いでしょう。
さらに、長期的なキャリアプランを示し、成長意欲をアピールすることで、企業側の印象も良くなります。未経験であっても、熱意と学習意欲があれば、多くの企業が歓迎してくれるはずです。
ユンボオペレーターの給料
ユンボオペレーターの平均年収は約450万円です。月給換算で38万円、初任給は21万円程度が相場となっています。アルバイト・パートや派遣社員の場合の平均時給は、1,100円〜1,400円程です。ただし、勤務先・経験・求められるスキルによって異なり、給与幅は広い傾向があります。あくまで目安として参考にしてみてください。
給与は経験年数や技術レベル、勤務地域、企業規模などによって大きく変動します。都市部や大手企業では、上記の平均よりも高い給与水準の場合もあります。また、技術や経験を積むことで、より高収入を得られる可能性も十分にあります。
未経験者の場合、最初は平均よりも低い給与からスタートすることが多いですが、資格取得や経験を積むことで、徐々に給与が上がっていくのが一般的です。特に、複数の建設機械を操作できるようになったり、現場監督などの管理職に昇進したりすることで、給与が大幅に上昇する可能性があります。
また、残業や休日出勤などの追加勤務による収入も考慮する必要があります。建設現場では、工期の関係で残業や休日出勤が発生することがあり、これらの追加勤務手当が収入増加につながることもあります。
ユンボオペレーターとしてのキャリアを考える際は、単に給与だけでなく、仕事のやりがいや、キャリアアップの可能性なども考慮に入れることが大切です。建設業界は今後も需要が高く、熟練したオペレーターへの需要は常にあるため、長期的な視点でキャリアを考えることができる職種といえるでしょう。
また、ユンボの操作技術を磨くことで、より高度な工事や特殊な現場での仕事にも携わることができるようになります。これにより、さらなる収入増加や、より興味深い仕事に挑戦する機会が得られる可能性があります。
以上、ユンボ免許の取得から仕事の可能性まで、詳しく解説しました。ユンボの操縦に興味がある方は、まずは近くの教習所や建設機械メーカーの研修施設に問い合わせて、詳細な情報を集めることをおすすめします。また、ハローワークや建設業界専門の求人サイトで、ユンボオペレーターの求人情報をチェックすることも、具体的なキャリアプランを立てる上で役立つでしょう。
ユンボ免許の取得は、建設業界での新たなキャリアへの第一歩となる可能性を秘めています。技術の習得と経験の蓄積により、あなたの価値は確実に高まっていきます。建設業界は日本の基盤を支える重要な産業であり、ユンボオペレーターとしてのキャリアは、社会に大きく貢献できる魅力的な選択肢の一つといえるでしょう。