トラックはリースと購入どちらがいいのか

トラックの購入とリースの違い、それぞれのメリット・デメリット、及びどのような状況でどちらが適しているのかについて、解説します。

目次

トラックの購入とリースの違い

トラックの購入とリースの基本的な違いを、契約期間、所有者・使用者の違い、支払い方法といった点について記述します。

購入は、トラックの所有権を取得することができます。それに対して、リースは、リース会社がトラックを購入して所有権を取得し、トラックの使用権は借主にあります。車検証上の所有者および使用者は、購入とリースとでは異なってきます。

購入のうちの一括購入の場合はどちらも購入者となります。購入のうちの割賦購入の場合は、使用者はずっと購入者ですが、所有者が返済完了前後で異なってきます。
返済が完了するまでの所有者はクレジット会社または販売会社(返済期間中は所有権が留保されるため)、返済が完了した後の所有者は購入者となります。
また、リースの場合は、車検証上の所有者はリース会社で、使用者が借主となります。

トラックを購入した場合には、その所有権は自分にあるために使用するにあたって期間制限を受けることは当然ありませんが、リースした場合には、所有権はないため使用するにあたって期間を定めて所有者であるリース会社と契約します。
契約期間はさまざまで、短い場合だと数ヶ月、長い場合だと7年とか、9年といった期間借りる事ができます。

リース契約は、毎月のリース料金に含まれる項目により、大きく「ファイナンスリース」と「メンテナンスリース」に分かれます。「ファイナンスリース」は、毎月のリース料金に、トラックの車両代、契約期間中の税金や保険関係の費用のみが含まれます。
点検整備に関する費用は借主が別に負担することとなります。一方、「メンテナンスリース」は、毎月のリース料金に、トラックの車両代、契約期間中の税金や保険関係の費用に加え、車検・定期点検・故障修理といった点検整備費も含まれます。

購入とリースのメリット・デメリット

購入とリースそれぞれのメリット・デメリットを具体的な事例を交えて詳述します。特に、費用、税制優遇、車両のカスタマイズ可能性などに焦点を当てます。

トラックを購入するメリットとデメリット

トラックを購入する場合のメリットとデメリットについてです。

まず、メリットですが、トラックを購入すると車両の所有者となりますので、必要がなくなればいつでも売ることもでき、車両のカスタマイズも自由で、走行距離も気にせずに乗ることができます。
また、資産として計上することになりますが、耐用年数に応じて毎年減価償却費を計上することができるので、その分課税所得が減額されることになり税負担が減少します。

デメリットは、購入時にまとまったお金が必要なことです。購入資金を自己資金一括ではなく借入や割賦購入の場合には、金利が発生します。また、修理・整備点検、車検、税金、保険といったものは全て自分で対応しなければなりませんし、そのため、トラックにかかる月々の費用も一定ではありません。

トラックをリースするメリットとデメリット

トラックをリースする場合のメリットとデメリットについてです。
メリットは、リース契約はまとまったお金が無くてもできますので、少ない初期費用でトラックを使用することができます。
また、月々のリース料金は一定で、料金には車両代のほかに税金や保険料も含まれるため管理が楽です。メンテナンスリースでは修理や整備の費用もリース料金に含まれていますので、そういったこともリース会社に任せることができます。

デメリットは、トラックの所有権はリース会社にありますので、借主は車両を自由に改造したり、カスタマイズしたりすることはできません。
また、契約によって月間の走行距離に制限がある場合がほとんどですし、基本的には契約期間中の途中解約はできませんので、たとえ使わなくなっても期間満了まで毎月のリース料金は払い続けることになります。

購入かリースかを決めるポイント

経営状況や予算、トラックの用途(長距離運行、短期的な使用など)によって、購入とリースどちらが有利かについて解説します。

経営状況と予算による選択

経営状況が良くてトラックを購入するだけのお金を用意することができるのであればリースよりも購入した方が良いです。その方が最終的にトラックに投下する費用は一般的に小さくなりますし、購入すると所有権を取得することができますので、トラックの使用にあたって制限を受けることがないからです。

反対に、経営状況があまり良くなかったり、一時的に大きな金額を支出したくなかったりというような場合には、リースの方が良いです。その方が使用した分のリース料金を支払うだけでよいからです。
しかしこの場合には使用権だけしか有しませんので、トラックの使用にあたって制限があります。

トラックの用途による選択

トラックの用途によっても購入、リースの選択は異なってきます。
トラックを長期にわたって使用するのであれば、リースよりも購入した方がよいです。その方が、トラックにかかる費用は小さくなる傾向がありますし、所有権取得により好きなようにカスタムをすることもできるからです。
一方、使用する期間が短かったりたまに使用したり程度であれば、リースの方が良いです。その方がトラックを使った分のリース料金を支払うことで済み余計な出費を無くせるからです。

しかし、個々のケースで、予算についても使用期間についても様々であると思いますので、経営状況、予算、トラックの使い方などを総合的に考慮して購入にするのかリースにするのかを決める必要があります。

よくある疑問とその解決策

次に、よくある疑問や懸念とそれに対する解答を記述します。特に、リースの途中解約の可否や購入後の売却オプションなどについて説明します。

リースの途中解約は可能か?

リースの途中解約は原則できません。なぜなら、毎月のリース料金というのは、契約時に定めた期間を逆算して設定されているからです。ですから、その期間が満了する前に解約して以後リース料金が入ってこないとなると、想定していた収入が得られないということになります。

リースの途中解約を許してしまうと、収入が不安定となりリース会社にとっては経営が成り立ちません。このようなことから、リースの途中解約はできないのが原則です。
ただし、どうしてもリースを途中解約したいという場合には、違約金を支払って解約するという方法ができる場合があります。借主がリース会社に違約金を支払ってリース会社の損失を補填する方法です。
リース契約のプランや内容をよく調べて契約することが大事です。

購入後のトラックの売却はどうすればいいのか?

トラックを購入した後、それを売却するにはどうすればよいのでしょうか。リースではなく購入なので、トラックの所有権は使用者のもとにあり、使用者=所有者はいつでもそれを売却することができます。売却は買取業者に対してするのが一般的で、簡単です。
トラックを買取業者に売却する際の手順は、まず、査定依頼をして概算査定を出してもらいます。概算査定はインターネット上で車種や年式などを入力することで行うこともできます。
次に、現車確認による詳細な査定を行ってもらい実際の買取額を把握します。納得する金額であれば売買契約成立となりトラックを買取業者に引き渡します。

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この記事を書いた人

環境課題とAIなどの先端技術に深い関心を寄せ、その視点から情報を発信する編集局です。持続可能な未来を構築するための解決策と、AIなどのテクノロジーがその未来にどのように貢献できるかについてこのメディアで発信していきます。これらのテーマは、複雑な問題に対する多角的な視点を提供し、現代社会の様々な課題に対する理解を深めることを可能にしています。皆様にとって、私の発信する情報が有益で新たな視点を提供するものとなれば幸いです。

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