トラック購入は新車と中古車どちらがいいの?

「トラックの購入を考えているが、新車と中古車どちらを選べばいいかわからない」という方は多いのではないでしょうか。

「新しいトラックは高い」「中古トラックは安いがメンテナンスが不安」というイメージが強く、迷ってしまうことも少なくないでしょう。

現在では製造技術も進歩し、新車の方が優れているとばかりも言えなくなってきています。新車と遜色ない状態の中古トラックが売られている場合もあり、最近では中古トラックを選択するドライバーも多くなっているのが現状です。

 

本記事では、トラックを購入する際には新車と中古車のどちらを選ぶべきか、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるかについて解説します。

目次

新車トラックを選ぶメリットとデメリット

まずは、新車トラックを選ぶメリット・デメリットについてみてみましょう。

新品の信頼性と長期の使用

新車トラックは耐用年数をフルに活用でき、個々のニーズに合わせたカスタマイズが可能という大きなメリットがあります。一方で、価格が高く、納車までの時間がかかる点に注意が必要です。

 

中古トラックはこれまでさまざまなドライバーが運転してきたため、車両の状態にばらつきがあります。その点、新車は新品なので当然どれを購入しても一定のクオリティが保証されています。

 

最新性能、最新技術を享受できるのも新車のメリットです。近年のトラックは、燃費効率の向上、排気ガスをクリーン化する環境性能、充実した安全装備などさまざまな改良が加えられ性能がアップしています。また、運転のしやすさ・快適さを追求した車内設計や、荷物の積み降ろしなどの作業効率を上げる工夫も施されています。

 

同じクラスの車両なら価格もほぼ同じなため迷うことも少ないうえ、メーカーやディーラー保証がつくのも魅力です。一般的に数万キロの保証がついており、その間に不備があれば無償修理してくれます。中古トラックのように常に故障の心配をする必要がない分、運転に集中できてストレスがありません。

 

将来的に高額な修理費用がかかるリスクを減らすことができ、結果的に総所有コストも削減できます。長く安定して運転する場合には、新車購入がおすすめといえるでしょう。

カスタマイズの自由度と価格・納期

新車は、購入者がリクエストしたオプションをつけて生産ラインにのせられるカスタマイズの自由度もメリットです。しかしながら、価格面を考慮すると好きなだけオプションをつけるというわけにはいかないケースも多いでしょう。

 

一般的に、大型トラックを新車購入した場合の平均価格は1,200万円、4トントラックでも700万円ほどかかります。プラスで初期費用やオプションをつけるとなると、さらに数十万円必要です。また、新車では初期の減価償却が急激に進むため、維持費も高くつく傾向にあります。

加えて、トラックは普通車よりも製造に手間がかかるため、納車までに2〜3ヶ月はかかるのが一般的です。故障で買い替える場合は、運転できない期間が生じて仕事などに支障が生じることも覚悟しておかなければなりません。

中古トラックを選ぶメリットとデメリット

続いて、中古トラックを購入するメリット・デメリットについて解説します。

コストパフォーマンスの高さ

中古トラックのメリットは、何といっても安く購入できるという点です。新車の場合、本体価格に加えてオプションや架装価格が加わるため高額になります。中古トラックは、使用年数や走行距離に応じて価格設定が行われるため、耐用年数以内のトラックでも安く買える可能性が高いです。中古トラックのサイズ別の価格相場は以下のようになっています。

 

* 小型トラック:100万円〜600万円程

* 中型トラック:100万円〜700万円程

* 大型トラック:200万円〜1,500万円程

 

また、製造技術の向上や中古トラック販売店の整備力が高くなってきたこともあり、中古トラックの費用対効果はかなり上がってきています。

 

一方で、個体差が大きく、オプションのカスタマイズが限定的という点はデメリットです。「前のオーナーがオイル交換を怠っていた」というように正常なメンテナンスが施されていない場合、エンジンなどにトラブルが発生するケースも少なくありません。

中古トラックはコンディションに個体差があるという点を認識したうえで、購入時によく状態を見極める必要があります。主に以下の点は車両によってばらつきが見られるポイントなので現車時によく確認する必要があります。

 

* 傷や凹み

* シートの汚れ・破れ

* 操作パネルの動作

* エンジンなどの異音の有無

* タイヤの溝や偏摩耗

* エアコンやウィンドウの動作

 

正確な車両の状態や乗り心地は、実際に現車確認しないとわからないものです。取り寄せになるなど現物がすぐに確認できない場合も、契約前に状態の確認が可能か販売店に掛け合いましょう。

豊富な選択肢と即時利用

中古トラックのもう一つの大きなメリットは納車が早いという点です。新車トラックは多くの場合受注生産のため、製造ラインの稼働状況などの影響を受けて納車までの期間が長くなります。その点、中古車は車両が既に完成しているので納車が迅速です。

 

また、生産終了になったモデルを購入できたり、希望車種が決まっていない場合でも予算にあわせて選べたりするといった選択肢の幅広さも中古トラックの魅力です。

例えば、低年式で走行距離が多いトラックは安く買えるので、繁忙期に複数台購入するなど購入パターンの幅が広がります。

 

もう一つ中古トラックのデメリットを挙げるとすると、カスタマイズがしづらいという点です。前述した新車に付けられるメーカーオプションは購入後に装備できません。

ループといったトラックの基本構造にかかわるものを変更できないのは中古トラックのネックだといえるでしょう。ただし、パワーゲートやクレーンなどの架装は、陸運支局で構造変更手続きを行うことで追加可能です。

どちらを選ぶべき?

新車か中古かどちらを選ぶか迷った際は、「購入後の用途」「予算」「運用の長期コスト」を基準にします。それぞれのバランスを見ながら最適な選択を行いましょう。

用途と予算のバランス

トラックを購入する際は、まず「トラックをどのように使うか」を明確にします。例えば、以下のような用途で使用する場合、それぞれに最適な車両は大きく変わってくるでしょう。

 

* 長距離走行を前提にした物流に使用

* 狭い都市部を中心としたラストワンマイル配送に使用

* 冷凍保存が必要な食品輸送に使用

 

新規事業の立ち上げなのか、既存車両の更新なのかによっても必要となるトラックの種別は異なります。これらの点をしっかりと検討し、必要性に基づいた選択を行うことが重要です。

 

また、車体が傷つきやすい悪路を走行する場合や、積載物を取り扱うなど車両への負荷がかかる場合には、中古車の方が心おきなく使用できます。一方、クレーン作業車など安全性を求められる場合は、新車の方が安心です。

これらの用途と予算が見合っているものを選択することが重要となります。

長期的なコスト考慮

中古トラックは新車より標準耐用年数が短いため、使用想定期間と購入費用・メンテナンス費用を総合的に比較する必要があります。

 

燃費効率など運行コストの差も考慮すべきでしょう。新車トラックは常に最新の環境基準を満たし、燃費効率のいいものが多い傾向にあります。

逆に中古トラックは古いモデルでは燃費効率が悪いものも多く、相対的にランニングコストが高くなりがちです。車両性能と運行コストのバランスでどちらを選ぶかを考えましょう。

 

また、中古トラックはより注意深いメンテナンスが不可欠です。前オーナーがオイル交換をあまりしていなかったことでエンジントラブルが発生してしまい、購入後に想定外の修繕費用がかかる可能性もあります。

メンテナンスの内容を細かく理解できない場合や、見極める時間がない場合は、新車を購入した方が無難といえるでしょう。

新車と中古車、どちらにもメリットとデメリットがあります。この記事で解説した内容を参考に、ご自身の状況や希望に合わせて最適な選択をしてください。

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この記事を書いた人

環境課題とAIなどの先端技術に深い関心を寄せ、その視点から情報を発信する編集局です。持続可能な未来を構築するための解決策と、AIなどのテクノロジーがその未来にどのように貢献できるかについてこのメディアで発信していきます。これらのテーマは、複雑な問題に対する多角的な視点を提供し、現代社会の様々な課題に対する理解を深めることを可能にしています。皆様にとって、私の発信する情報が有益で新たな視点を提供するものとなれば幸いです。

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