中古トラック査定時の現車確認で失敗しないためのポイント

中古トラックは使用状況やメンテナンスの状況でコンディションが大きく異なるため、購入時の現車確認が欠かせません。「どこを見ればいいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。

本記事では、中古トラック売却時における重要な査定ポイント、中古トラック購入時の現車確認で失敗しないためのポイントについて、外観・内装・機能性の3つの観点から解説します。

目次

トラック査定の基本

トラックの売買では、トラックの査定とは何かを理解しておく必要があります。査定において重要なポイントなど、まずはトラック査定の基本についてみていきましょう。

トラック査定とは?

車の査定とは、車両の状態を確認して価値を評価することを指します。買い手と売り手が納得して車の取引をすることが査定の目的です。

 

査定価格は買取店によって異なりますが、査定評価のポイントはどこも大きく変わりません。

トラックの査定では、主に積載量や荷台の状態などが評価に影響します。車の査定を依頼できるのは、主に以下の4カ所です。

 

* ディーラー

* 中古車買取店

* 一括査定サイト

* 日本自動車査定協会

 

中古車買取店では、定められた研修を修了した中古自動車査定士が査定を行います。

加えて、市場の需要と供給のバランスなどを総合的に判断したうえで、最終的な査定額が決められます。

査定の際の重要ポイント

査定の際に重要視されるポイントは、以下のように多岐に渡ります。

 

* 外装(傷、凹み、塗装など)

* 内装(エンジンルーム、座席やトランクの状態など)

* 電装部品(ヘッドランプ、バッテリーなど)

* 駆動系:(トランスミッション、クラッチなど)

* オプション(アルミホイール、カーナビ、レザーシートなど)

* タイヤの状態

* 車種

* グレード

* ボディカラー

* 年式

* 走行距離

* 車検の有無

* 自賠責保険の有無

* 修復歴の有無

 

これらの状態を査定士が一つひとつ確認し、プラスまたはマイナスで評価をつけていきます。

さらに、中古車市場における車両の人気度や、希少価値の高さが勘案されて追加されたあとの合計金額が最終的な査定額です。

現車確認で注意すべき点

次に、中古トラック購入時の現車確認で注意すべきポイントを、「外装」「内装」「機能性」にわけて解説します。

外装のチェックポイント

 **傷や凹み**

傷や凹みは、多少付いている程度であればそれほど査定に影響する項目ではありません。

それよりも、傷や凹みが付いてしまった経緯を把握しておくことが必要です。「どのような状況で傷や凹みが付いてしまったのか」「使用中に支障がないか」といった点は確認しておくようにしましょう。

 

 **車検や点検整備のステッカー**

車両点検整備のステッカーは、これまでの整備履歴を確認するための重要な指標になります。

業務用として使うトラックは安全性が重要視されるので、メンテナンスが行き届いたものを選ぶことが重要です。

 

**タイヤのコンディション**

トラックパーツの代表的な消耗パーツでもあるタイヤの減り具合や偏摩耗の有無はチェックが必須です。

頻繁に交換できるほど安いものではないので、余計な出費を避けるためにもタイヤの減り具合は必ず確認しておきましょう。

また、この時に編摩耗の原因を確認することも忘れてはいけません。

 

**荷台や荷室のコンディション**

トラックの荷台の四隅は構造上水が溜まりやすくなっています。そのため、サビが発生していないかの確認が必要です。

またその際に、荷台のアオリや荷室のドアの動きがスムーズかどうかもチェックしておきましょう。

 

**ウィンドウや保安部品のライトやミラー類**

フロントウィンドウに欠けやヒビがある場合は、車検を通過できない可能性があります。

走行中の風圧で、欠けやヒビが広がる危険性があるからです。発見した場合は販売店と協議しましょう。

 

**シャーシ**

トラックの場合は車体の下に潜り込む必要があるためシャーシの確認にやや手がかかります。

しかしながら、シャーシにサビや歪みが発生していると、時間の経過と共に症状が悪化するので確認をおろそかにしたくない箇所です。

特にクロスメンバー、サイドレールにサビや歪みが発生していないかは確認しておきましょう。

内装と機能性の評価

トラックドライバーは、1日の大半をトラックの中で過ごすことも少なくありません。そのため、車内の居住性も重要なチェックポイントです。

 

**エアコンの稼働**

トラックの居住性に大きく影響するエアコンの稼働状況は重要なチェックポイントです。購入時の季節を問わず冷房・暖房の両方を確認しておきましょう。

エアコンの効きが悪い場合は、ガス漏れやラジエーターのトラブルが考えられるので販売店へ修理依頼が必要です。

 

**車内の臭い**

灰皿に付着している煙草の灰やシートの汚れなどが臭いの原因になっている場合は、納車前のクリーニングで解消されるケースもあります。臭いがある場合は販売店と協議しましょう。

 

また、内装確認の際は実際の乗車時のようにドアを閉め、遮音性などの確認を行うことをおすすめします。

メーターパネルの表示灯や警告灯、電装品の動作など車の安全に関わる機能についても注意が必要です。

 

**メーターパネル内の表示灯や警告灯**

トラックのメーターパネル内の表示灯や警告灯は、車のトラブル発生を知らせる重要な機能なので必ず確認が必要です。

チェックする箇所は30近くあり少し大変ですが、一つひとつしっかり確認するようにしましょう。

 

**電装品の動作**

カーナビやETCなどの電装品があれば作動確認を行います。摩耗などで起動スイッチの接触不良が発生する場合もあるので、各種スイッチ類のON・OFFも忘れずにチェックしましょう。

査定と現車確認を経ての交渉術

売買交渉の際は、査定結果をどのように利用して取引を進めればよいでしょうか。適切な査定額の見極め方と売買交渉のポイントについて解説します。

適切な査定額の見極め方

売買交渉の際は、まず査定相場がどれくらいかを把握しておく必要があります。査定相場を調べる方法は主に以下の4つです。

 

* 買取店の取引実績を店舗のサイトで確認する

* 中古車の販売価格から相場を予測する

* ディーラーの下取りシミュレーションを利用する

* 一括査定サイトの簡易査定を利用する

 

この中では、「買取店サイトの取引実績」を確認するのがおすすめです。

自分の車の情報と似ている買取実績を見るだけで、想像しているより高いか低いかといったおおよその価値がわかります。

売買交渉のポイント

できるだけ高くトラックを売りたい場合は、まず複数の業者に見積もりを取るのは必須です。そのうえで以下のポイントを押さえておきましょう。

 

* 車検前であれば通さない

* 純正パーツを用意しておく

* 多少の傷や凹みであればそのままでOK

* 信頼できる中古車買取店を選ぶ

 

「車検を通さなければ査定額が下がってしまう」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実際には車検の有無は査定に大きく影響しません。出費を抑えられるため、車検が切れそうであれば通さずに売るのが良いでしょう。

 

純正パーツは社外パーツに比べて査定評価が上がります。もしあれば準備しておきましょう。傷や凹みは修理代のほうが高くかかるケースも少なくないため、あえてそのまま査定に出した方がいい場合もあります。

また、修復歴など不利な内容は隠さず伝えることが重要です。申告せずに売買契約をした場合、契約不適合責任に問われる可能性もあります。

 

また、トラブルを回避するためにも、査定は信頼できる店に依頼しましょう。買取実績が豊富、親切で丁寧に対応してくれる買取店であれば安心できます。

契約書をよく確認していなかったというのもよくあるトラブル例です。

 

売買契約を結んでからキャンセルするとなると違約金が発生するケースもあるため注意しましょう。

また、一定の基準を満たした査定士が在籍している日本自動車購入協会(JPUC)の適正買取店であればなお安心です。

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この記事を書いた人

環境課題とAIなどの先端技術に深い関心を寄せ、その視点から情報を発信する編集局です。持続可能な未来を構築するための解決策と、AIなどのテクノロジーがその未来にどのように貢献できるかについてこのメディアで発信していきます。これらのテーマは、複雑な問題に対する多角的な視点を提供し、現代社会の様々な課題に対する理解を深めることを可能にしています。皆様にとって、私の発信する情報が有益で新たな視点を提供するものとなれば幸いです。

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