「トラックのハンドルが最近重たいな」と感じている方いませんか?
トラックのハンドルが重くなる原因は「パワーステアリングの故障」や「ハンドルのトラブル」などが関係しているかもしれません。
ハンドルが重いままの状態をそのまま放置すると、大きな車両事故や不具合に発展しかねません。そこでこの記事ではトラックのハンドルが重くなる理由と解決策を解説します。トラックのハンドルが重くなる理由や対処方法を知りたい方は是非参考にしてみてください。
なぜトラックのハンドルが重くなるのか
パワーステアリングの基本的な仕組みと、それが故障するとハンドルが重くなる理由を解説します。主な原因としてパワーステアリングの故障、ハンドルのトラブル、タイヤの不具合について詳しく説明しています。
パワーステアリングの仕組みとは
パワーステアリングは「運転手のハンドル操作をアシストする機構」のことです。
パワーステアリングには「油圧式」と「電動式」の2種類があります。
【パワーステアリング】 | 【特徴】 |
油圧式 | エンジンの出力を活用して油圧ポンプを作動させ、ポンプからパワステフルード(オイル)が油圧を作りハンドル操作をアシストする |
電動式 | 電気モーターを稼働させることで、ハンドルを回す力をアシストする |
油圧式は、エンジンの出力を活用して油圧ポンプを作動させ、ポンプからパワステフルード(オイル)が油圧を作りハンドル操作をアシストします。電動式は、電気モーターを稼働させることで、ハンドルを回す力をアシストする仕組みです。
トラックに搭載されている主流のステアリングは「油圧式」になります。
トラックのハンドルが重くなる主な原因
ハンドルが重くなる原因は3つ挙げられます。
【不具合箇所】 | 【ハンドルが重くなる原因】 |
タイヤの不具合 | タイヤの空気圧低下もしくはパンク |
パワステアリングの故障もしくはトラブル | パワーステアリングオイル不足もしくは駆動用モーターのエンジンコントロール部分の不具合 |
ハンドルトラブル | ハンドルとハンドルの軸部分に異物が挟み込んでいる |
1つ1つの原因をさらに詳しく解説します。
タイヤの不具合
ハンドルが重くなる1つ目の原因は「タイヤの不具合」です。
タイヤは空気圧が低下すると、路面とタイヤの設置面積が増えるため抵抗が高まります。抵抗が高まることで、結果的にハンドルが重る症状が発生します。
タイヤの空気圧を一定数値に保つためにも「定期的なタイヤの空気圧点検の実施」がおすすめです。
走行中に急にハンドルが重くなる症状が発生した場合には、パンクが原因の可能性が高いです。
タイヤがパンクするとタイヤ内部にある空気が放出され、空気圧が低下してしまいます。タイヤをパンクした状態で走行し続けると「バースト」の危険性も考えられます。もし走行中にハンドルが急に重くなった場合には、車を減速させて安全な場所に停車させましょう。
停車後はロードサービスやJAFを利用し、お近くの修理工場かガソリンスタンドなどでパンク修理などの応急処置を行います。
パワステアリングの故障・トラブル
ハンドルが重くなる2つ目の原因が「パワステアリングの故障・トラブル」です。
パワーステアリングの故障もしくはトラブルの原因は「油圧式」と「電動式」により異なります。
油圧式の場合、ハンドルが重くなる原因は「パワーステアリングオイル不足」です。パワーステアリングオイルが不足すると、ハンドルが重くなります。対処方法は、パワーステアリングオイルを補充することでハンドルが重い症状は解消されるでしょう。
一方、電動式の場合、ハンドルが重くなる原因は「駆動式モーターの不具合」が考えられます。電動パワーステアリングは、駆動モーターのエンジンコントロールにより制御されています。駆動用モーターのエンジンコントロール部分に不具合が発生すると、ハンドルが重くなります。
また、パワーステアリングに設置されているセンサー類に誤作動が発生する可能性も考えられます。
ハンドルが重くなる不具合や違和感を感じた場合には、早急に修理工場やガソリンスタンドで対応してもらえるよう動きましょう。
ハンドルトラブル
ハンドルが重くなる3つ目の原因は「ハンドルトラブル」です。
良くある症状としては「ハンドルとハンドルの軸部分に異物が挟み込んでいるケース」です。挟み込まれた異物としては、駐車券や名刺、メモ帳なども挙げられます。
ハンドル操作に違和感を感じた場合には、ハンドル周りに異物が挟まっていないのかを確認してみましょう。
自分で確認できない場合には、迷わず近くの修理工場にトラックを持っていき確認してもらうことをおすすめします。
ハンドルが重いときのチェックポイント
トラックのハンドルが重くなったときに自身でチェックできる点として、警告灯の確認方法とタイヤ、ハンドル周りの異物の確認方法を説明します。
警告灯を確認する
ハンドルが重いと感じる場合、もしパワーステアリングに異常が発生していれば、警告灯が表示されます。
警告灯がついていない場合には、ハンドルとハンドルの軸付近に異物が挟み込まれている可能性が考えられます。
また、ハンドルが重くなる前に車の外から異音が発生する可能性もあります。もしハンドルが重くなる前に車の外から異音が発生した場合には「タイヤの空気圧低下」や「バースト」などが起きているかもしれません。
タイヤとハンドル周りを点検する
ハンドルが重い場合には「タイヤとハンドル周りの点検」を行いましょう。ハンドルが重い理由として「タイヤの空気圧低下」や「ハンドルトラブル」が考えられます。
タイヤの空気圧低下の場合には、空気圧の調整を行い、ハンドルトラブルの場合には、ハンドル周りに異物が挟まっていないのかを確認します。もし異物が挟まっている場合、自分で異物の除去を行うことは難しいため、修理工場やガソリンスタンドにて作業依頼することをおすすめします。
時間を無駄にしないためにも、作業を依頼しましょう。
重いハンドルの予防策
パワーステアリングのベルトの交換、パワーステアリングポンプの交換など、具体的なハンドル重量対策を説明します。さらに、トラブルを未然に防ぐための予防策として、パワーステアリングの仕組みの理解と異音やハンドルの重さに注意することの重要性を強調します。
具体的な予防策
ハンドルが重い状態が続くと走行に支障が出ます。具体的な対策方法としては「整備工場での確認・診断」がおすすめです。整備工場に車の確認を依頼すれば、自分で症状改善を図るよりも早い時間で問題解決できます。
ハンドル操作の支障は大きな車両事故に発展しやすい傾向があります。事故を未然に防ぐためにも「トラックの定期点検」を欠かさず実施しましょう。
点検頻度としては「半年に1回」もしくは「5,000kmか10,000kmに1回」がおすすめです。
半年点検にお金をかけたくない方は1年に1回実施する「1年点検」は必ず実施することをおすすめします。
万が一の不具合時でも修理対応における手厚いロードサービスを受けるためにもJAFの加入や、現在加入している自動車保険のロードサービスの補償内容を把握しておきましょう。
万が一の際に「自分もしくは会社を守る」という意味においても、大切な行動です。