【燃料代節約術とエコドライブ】燃費を向上させる方法

環境負荷の軽減と交通事故防止に、一定の効果が期待されるエコドライブは、「運転技術」や「心がけ」だけで簡単に始めることができます。
エコドライブにはメリットが多くあるので、今回は基本をはじめ、実践のポイントなどをご紹介します。

目次

エコドライブの基本を押さえる

エコドライブを実践するには、まず自分の車の燃費を把握することが大事です。
燃費を把握することを習慣づけると、エコドライブの効果は実感できます。車種によっては燃費計が装備されていたり、スマホの燃費管理アプリなどのエコドライブ支援機能を利用することで、容易に燃費を把握することもできます。
次に、エンジンの負荷を抑えること、定期的に適切なメンテナンスを行うことがエコドライブの成功につながります。

エンジンの負荷を減らす運転術

エンジン負荷を抑えることは、燃費の向上につながります。

アイドリングストップを心がける
アイドリングストップとは、駐停車時や信号待ちなど、自動車が走っていないときにエンジンを切ることを指します。
例えば、10分間のアイドリングで約130ccの燃料を消費すると言われており、このことからアイドリングストップを実践することで、無駄な燃料消費を削減できます。

加速・減速を抑えた運転をする
加速と減速を少なくすることは、エコドライブの基本。
無駄な加速や減速運転が増えると、一定の速度を保った運転と比べて、消費される燃料が増えてしまいます。
ここで重要なのが車間距離です。車間距離が短いと、前車両の速度が少し変わるだけで、自動的に自車両もブレーキを踏んで減速することになります。
車間距離を意識するだけで、エコドライブが実践できます。

発進時はアクセルをゆっくり踏む
走行中に多くの燃料を消費するのが、発進時のエンジン稼働です。
完全に停まっている状態から動き出す際は、たくさんの力が必要になります。そのため、発進時のアクセル操作を見直すことでエコドライブは可能になります。
ポイントとして、車がある程度動き出すまでは、慎重にアクセルを踏むこと。
発進時の最初の5秒を時速20kmで走ることで、10%の燃費改善ができると、環境省も公表しています。

減速時は早めにアクセルを離す
一方で、減速するときは早めにアクセルを離すことを心がけましょう。
またエンジンブレーキを使うことも、燃料の供給が停止されるので、燃費を抑えることが可能です。
ポイントとしては、信号や周囲の車両状況を見て停止することがわかったら、早めにアクセルから足を離し、エンジンブレーキで減速し、無駄な加速を減らして燃料消費量を削減しましょう。

荷物を減らす
運転方法以外だと、車の燃費量は荷物の重さにも大きく左右されます。
たとえば100kg近くの荷物を載せて走行していると、燃費が約3〜4%も悪化すると言われています。
不必要な荷物は車内やトランクから降ろしましょう。

正しい車のメンテナンス方法

定期的かつ適切なメンテナンスを行うことも、エコドライブの成功につながります。

2〜3年に一度のバッテリーの交換
商品によって異なりますが、バッテリー交換は2〜3年に一度の頻度で行うのが望ましいとされています。
バッテリーの保証期間も交換の目安で、もしバッテリーの寿命を迎えた状態で使用し続けると、電気を蓄えられず、エンジン自体もかからなくなります。そうなると、走行中に突然バッテリーが上がったりして、ロードサービスを呼ぶなどの対処をしなければなりません。
交換の目安が分からない場合は、ディーラーに相談するなどしましょう。

定期的なオイル交換
エンジンオイル、オイルフィルター、ブレーキフルードなど、オイルに関連する消耗品は定期的に交換することがおすすめ。
毎日車に乗らない場合、走行距離を目安にするのではなく、半年に1回など適切な頻度でのオイル交換をしましょう。

タイヤや車に応じたタイミングでのタイヤ交換
タイヤは走行することはもちろん、擦る、経年劣化、異物を踏むなどさまざまな要因で摩耗します。
全てのタイヤには、交換時期や劣化具合を示す溝やスリップサインがあるため、定期的に目視で確認することが大事です。タイヤの交換時期を過ぎた状態でいると、走行中にパンクし、最悪の場合は事故を起こしてしまいます。
メンテナンス方法として、空気圧の点検や補充、タイヤ交換です。空気圧のチェックは、ガソリンスタンドでも依頼できます。
寿命や交換時期に関係なく、安全走行のためにタイヤの溝の確認、空気圧のチェックと補充を定期的に行いましょう。

燃料代を節約する具体的なアクション

自動車は持っているだけでもさまざまな経費がかかってきます。
しかしドライバーの努力次第で減らせる経費はあり、その代表が燃料代です。最近は燃費の良さで車選びをする人が増えてきたため、ハイブリッド車や、そもそもガソリンが不要なEV(電気自動車)、燃料電池車などに人気が集まっています。
でも、いますぐ買い替えるのは難しいという方も多いと思います。そんな方のために、燃料代の節約術をご紹介します。

給油時の賢い節約テクニック

高速道路に入る前に給油する
一般道にあるガソリンスタンドより、高速道路のサービスエリアなどにあるガソリンスタンドの方がガソリン価格は1リットルあたり10〜15円ほど高くなります。
長距離運転になりガス欠を起こしてロードサービスを呼ぶことは避けなければいけませんが、できる限り一般道のガソリンスタンドで給油をしてから高速道路に入りましょう。

セルフサービスのガソリンスタンドを利用する
一般的にセルフのガソリンスタンドの方が、従来のフルサービスのガソリンスタンドよりも1リットルあたり2~5円ほど価格は安くなります。フルサービスだと窓ふきやゴミの引き取りなどのサービスや、乗車したまま給油から代金支払いまでできるなどの違いがありますが、少しでも燃料代を節約したいならセルフのガソリンスタンドを選びましょう。

会員割引や特典を利用する
ガソリンスタンドの会員割引が適用されると、1リットルあたり1~2円ほど安く給油することができます。
また特定のクレジットカードで支払う場合も数円安くなり、ポイントもつくことがあります。頻繁に利用するガソリンスタンドがあれば、会員になることや提携のクレジットカードを作ることを検討しましょう。

燃料代が割引になる電力会社に変更する
ENEOSとシェル(出光興産)に限りますが、家庭での契約電力会社を変更することで給油価格も安くすることができます。
ENEOSでんきの場合、電気料金をENEOSカードで支払い、ENEOSサービスステーションでも同カードで燃料代を支払うと、通常のカード特典に加えて燃料代が1リットルあたり1円割引になります。
シェル電気の場合も、シェルのサービスステーションで給油の際に、特割カードとして登録したクレジットカードかPontaカードを使うだけで1リットルあたり2円割引になります。

日常運転での燃費向上策

車間距離にゆとりをもち、加速減速を抑えた運転
走行中は前方車両との距離に余裕をもたせ、一定の速度(一般道路:約40km/h、高速道路:約80km/h)で走ることを心がけましょう。
車間距離が短くなると、前方車両の走行方法に影響を受け、ムダな加速減速の機会jは多くなり、市街地なら2%程度、郊外では6%程度も燃費が悪化してしまいます。

やさしくアクセルを踏み、緩やかな発進
発進するときは、穏やかにアクセルを踏んで発進しましょう。
日々の運転で、アクセルを踏んだ最初の5秒で約20km/hほどのやさしい発進を心がけるだけでも、10%程度燃費が改善します。

減速、停止時は早めにアクセルを離す
走行中に停止する場合、早めにアクセルから足を離すことでエンジンブレーキが作動し、2%程度も燃費が改善します。
また、減速するときや坂道を下るときにもエンジンブレーキを活用することを意識しましょう。

渋滞を避けた余裕をもった出発
1時間の走行で道に迷ったり、渋滞に巻き込まれることで10分間余計に走行すると、およそ17%も燃料消費量が増加します。
ナビを有効活用し、渋滞を避けた出発やルートを選びましょう。

車の維持費を減らすアドバイス

車の維持費の内訳として、税金や保険料、駐車料金、ガソリン代や高速料金などの車を走行するためにかかる費用、部品の交換やメンテナンス費用などに分けられます。
削ることが難しい車の維持費を節約したい場合は、まずどの費用がいくらかかっているのかを把握し、その上で節約できる費用を見直すことが重要です。

自動車保険の見直し

自賠責保険料は、車種や契約年数、積載量によって法律で金額が定められています。
そのため、基準となる保険料を安くしたいのであれば軽自動車などの小型車両を選びましょう。
契約期間は12ヵ月、13ヵ月、24ヵ月、36ヵ月と細かく設定されており、長い期間で契約するほど、1ヵ月あたりの保険料は低くなります。そのため、長期間車に乗る予定ならば、まとめて契約し保険料を支払うことが節約につながります。

また、任意保険はドライバー自身で保険会社や補償内容、オプションを選ぶことができるため、必要な補償内容やプランを見直すことで維持費である保険料が抑えられます。
任意保険には、事故に遭った際の「対人賠償保」「対物賠償保険」「人身傷害保険」のほか、同乗者の医療費や死亡時のための「搭乗者傷害保険」、車の修理費用が補償される「車両保険」などのオプションである特約があるので、自分に最低限必要な特約を見直しましょう。

駐車場や車検費用の節約

車の保管場所として、自宅の車庫や庭などを駐車場としている場合は費用がかかりませんが、生活・住環境に合わせて、月極駐車場などを借りている方も多いでしょう。
一般的に駐車場の価格は、駅から近いことや街の中心地に在ること、オートの機械式などの整備状況によっても異なります。そのため、アクセスしやすく雨ざらしを避けるための屋根付き駐車場を選べば、賃料は平均よりも高くなります。
家賃の様に毎月かかる駐車費用の節約をするには、少し不便でも安い駐車場に移行することも維持費節約につながるでしょう。

また車のメンテナンスや車検は安全に車に乗るために不可欠ですが、ディーラーによっては費用が高額となることは多く、維持費がかさみます。
この車検費用を節約するために、

メンテナンス・車検費用が安い業者を選ぶ
車検を受け付けている代表的な業者は、ディーラー、クルマ販売店、カー用品店、ガソリンスタンド、整備工場があります。車検費用を安くしたい場合は、ディーラー以外のいずれかで費用を比較して選ぶとよいでしょう。
ディーラーは車の販売元ということもあり、安心感や信頼性がありますが、その分車検業者の中で最も高額な費用がかかります。

割引キャンペーンを利用する
業者によってはキャンペーンや割引を行っているところもあるので、車検業者が決まったら、キャンペーンなどが行われていないか予約前に確認しておきましょう。
例えば、車検を早めに予約することによって、車検代の割引を行ってくれる早期割引サービスもあります。オープンしたばかりの業者であればオープン記念キャンペーンを行なっている場合もあるので、上手く活用して車検費用を抑えましょう。

車検の項目を減らす
車検を行った際に故障や不備が見つかった場合、部品交換や修理は必須です。
業者に頼んだ場合はこの交換や修理も車検時に行われるため、その分トータルの費用は高くなります。
特にディーラー車検を受けると、事故が起きると自社責任になってしまうことから、より丁寧な視点で点検から部品交換・修理がされ、費用は比較的高額になるでしょう。
業者によっては、要修理・要交換の場合をのぞいて、次回まで先延ばしにしてくれる場合もあります。直ちに交換が必須でなければ車検項目を減らすことも検討しましょう。

定期的にメンテナンスする
「車検ですべて見てくれる」ということで、日頃のメンテナンスを怠ってしまうドライバーが多いでしょう。しかし車検時に一度に修理・交換費用がかかってくることを避けるため、定期的にメンテナンスをしておくことが重要です。
特にタイヤ交換やオイル交換など、日頃からしっかりメンテナンスをすることで、車検の費用を抑えられるだけでなく、エコドライブが可能になり燃費も向上し、愛車に長く乗り続けられるようになるでしょう。

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この記事を書いた人

環境課題とAIなどの先端技術に深い関心を寄せ、その視点から情報を発信する編集局です。持続可能な未来を構築するための解決策と、AIなどのテクノロジーがその未来にどのように貢献できるかについてこのメディアで発信していきます。これらのテーマは、複雑な問題に対する多角的な視点を提供し、現代社会の様々な課題に対する理解を深めることを可能にしています。皆様にとって、私の発信する情報が有益で新たな視点を提供するものとなれば幸いです。

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