お掃除ロボット、aibo、LOVOTなどが挙げられます。近年、様々なAIロボットが開発されているのをご存知ですか?
今回は普通のロボットとAIロボットの違いやAIロボットの未来性について説明していきたいと思います。
人工知能とロボットの基本
人工知能とロボットの違いはどういったところにあるのでしょうか。まずは、人工知能とロボットについて解説していきたいと思います。
人工知能とは何か?
人工知能とは、音声認識、意思決定、視覚など通常の人間同等の知能をディープラーニングと呼ばれる学習システムによって動かすことを可能にするものの総称を言います。
大量のデータから自ら考えて行動のレベルを高めていき、学習を重ねれば重ねるほど、高いコミュニケーション力を身につけていくことができます。いわば、人間の脳と同様と考えれば良いでしょう。
これまでは、大量のデータを蓄積するサーバーや通信環境が整っているweb上が人工知能の活用場所でした。しかし、近年では、ディープラーニング技術の一つである「画像認識技術」の発展により、活動場所がweb上だけではなくなっています。
ロボットとは何か?
ロボットとは、センサー、知能、制御系、駆動系の要素を持っている機械システムになります。
人工知能の搭載されていないロボットは、あらかじめプログラミングされた動作で動くことが基本とされているので、自ら判断して行動することはありません。
ロボットは、元々web上のような環境が整っていなかったためAIは導入されるケースが少なかったのです。しかし、ディープラーニング技術の発展により、ロボットのカメラから大量のデータを集約することが可能になり、様々な場面でAIロボットが活用され始めています。
人工知能とロボットの融合
人工知能がロボットと融合することで、どのような性能が向上するのでしょうか。実際に人工知能を持ったロボットについてもご紹介したいと思います。
AIとロボットの結びつき
ロボットとは本来、人間があらかじめプログラミングした動作通りに動くだけのものでしたが、AIを搭載することでロボットが人とコミュニケーションをとっているような返答ができたり、学習を重ねたりすることでより人間に近い動作で効率の良い作業ができるようになります。現在では、家庭・製造業・医療・サービス業・介護などの場面で活用されています。
人工知能を持つロボット
AIロボットは、画像認識技術の搭載によって、高いコミュニケーション能力があることから、ペットとして迎え入れられることも多くなってきています。何気ない雑談やダンス・歌で飼い主を喜ばせてくれるロボホンや天気を教えてくれたり自分の好きな事を話していたりしてくれる可愛い形のしたロミィー、自分の感情に合わせてメロディーを作成してくれるチャーリーなど様々なAIロボットが存在します。人とロボットが一緒に生活する社会がすぐそこまできているかもしれませんね。
人工知能とロボットの社会への影響
私たちの生活の中に人工知能・ロボットが加わることで社会はどのように変化するでしょうか。
労働力への影響
ロボットが人間の仕事を代替・手助けしてくれることで労働力を確保できることが期待されています。日本の少子高齢化によって労働者の減少が懸念されていますが、AIロボットは人手不足の解消にも一役買っているという訳です。
しかし、ロボットやAIが製造業・介護・サービス業のみならず、オフィスにおける事務作業や家庭にまで入るとなると、人間の仕事が奪われるのではと考える人も少なくはないでしょう。しかし、現段階で全ての作業をロボットに任せることは難しく、AIロボットを動かすにも人間が必要であるので、ロボットのみで全作業を行うことは難しいと言えるでしょう。
市場規模と未来
日常生活にでは、すでに様々な分野でAIが導入されており身近な存在になりつつあります。
株式会社アイ・ティー・アールの調査によると、AI市場は2023年に640億円を突破すると言われておりAIの動きがさらに加速することが予測できるでしょう。
また、AIロボットの活用により、自動化できる仕事が約7%にも及ぶと言われており、今後も需要が高まっていくと予想されるでしょう。
またロボットによる翻訳技術が進化すると、グローバル化が一層進むと期待されています。多国籍対応のコミュニケーションロボットであれば、国外問わず商売や旅行が活発になり、グローバル化が進むでしょう。
さらに、仕事だけでなく生活も豊かにしてくれると言えます。
例えば、産業用ロボットを使用することによって作業スピードを上げ、生産性を高めて利益アップも狙えます。また、サービス用ロボットであれば、掃除や介護の負担を減らし、時間に余裕のある生活を過ごすことができるでしょう。
人工知能とロボットの活用
実際に人工知能とロボットの活用例としてどのようなものが挙げられるでしょうか。
AIとIoTの結びつきはかなり相性がよいとされています。
AIが大量のデータを取得する際に活用できるのがIoT、モノのインターネットになります。
AIとIoTを組み合わせることで、家電のウェアトラブル端末の消費者行動を数値化し、分析することでさらにより良いサービスを受けることが可能になります。
人工知能が使われている例を挙げると、自動車の自動運転、
aiboと呼ばれる犬型家庭用ロボットは、AIの搭載により家庭に入ってから約90日で家族の顔が覚えられると言われています。室内の空間を把握し動き回ることも可能であり、育て方によって個性も生まれます。近年では、ペットの飼育が禁止されているマンションも多く、ペットが欲しくても買えない家庭の需要が高まっています。
また、最近ではLOVOTと呼ばれる家庭用ロボットが人気になっています。頭の上に搭載されたカメラによって360度見渡すことができ、センサーで部屋全体の様子を高精度で把握し、呼んでくれた人を正確に察知することができます。
ビジネスや農業などでの活用
ビジネスにおけるAIロボットの活用としてはRPAが挙げられます。RPAとは、データの入力やチェックなどホワイトカラー職が担ってきた業務を自動化してくれるソフトウェアロボットです。実際に三井住友フィナンシャルグループでは、RPAによって200業務の自動化が進められ、40万時間に相当する業務が削減されたと言われています。
また、農業用ドローンであるOPTiM Agri Droneは、農作物に付着している害虫を認識し、ピンポイントで農薬の散布が可能になります。手作業での害虫の確認に比べ大幅に時間短縮ができるのと同時に、農作物全体に農薬を散布することに比べるとかなり環境に優しいと言えるでしょう。
また、ロボットシェフと呼ばれる料理用ロボットも開発されています。ソース作り・材料カットなどの動作を行うことができるのはもちろん、高級レストランの料理を再現することができるなど性能も申し分ありません。しかし、販売価格が850万円とかなり高価なため、より安価での販売が期待されています。