中古大型トラックの人気が高まっています。日本の物流を支えている大型トラックですが、種類によっては数百万~2千万円台と、簡単に購入できる額でありません。
最近では中古車での購入を検討する方も増えています。費用や納車までのスピードが早いこともあり、中古の人気は高まっています。
中古大型トラックの選び方や注意点ついてまとめました。
大型トラックの中古市場
現在、大型トラックの中古市場はとても活発です。日本製の大型トラックは耐久性に優れ、走行距離が20万km以上を超えてもまだ十分使えるものがほとんどです。
そのため中古市場には、走行距離が数十万kmのものや、使用年数が10年以上経過した車輌も多く販売されています。
また、年式が新しいものや走行距離の短いトラックも中古市場に流通しています。
なぜ中古大型トラックが人気なのか?
中古大型トラックの人気が高まっているのには、いくつかの理由ありますが、主な理由は以下としてあげられるのが以下です。
コロナ禍による景気の後退で、新車購入のハードルが上がったこと
原材料の不足によって新車の納車期間が延びていること
金額面だけではなく、納期の面においても中古車には利点があります。これらの理由から中古トラックに人気が集まっているようです。
中古大型トラックの選び方
一口に「中古大型トラック」といっても、用途や大きさなどは様々です。
基本的に「車輌の総重量が8トン以上25トン未満」のトラックを「大型」と呼ぶことが多いです。
大型トラック選ぶ際の基準には以下のようなものがあります。
軸数や高床と低床など、タイヤ周りの特徴
総重量、積載量
運転するのに必要な免許の種類
これらを考慮し、事業にあった車輌を選択することが重要です。
選ぶときのポイント
大型トラックの中古車を選ぶときには、以下の点に気をつけましょう。
信頼できる業者から購入する
年式や走行距離をチェックする
修復歴を確認する
車輌のコンディションをチェックする
トラックは「車体の個体差」が乗用車よりも大きいと言われています。特に中古の大型トラックでは、それまでどんな乗り方、使われ方をしていたかによって、車輌のコンディションが変わってきます。中古車を購入する際にはじゅうぶんチェックしてから購入を決めるようにしましょう。
新車と中古車の違い
大型トラックの新車と中古車は何が違うのでしょうか。
安く購入できるのが魅力の中古車ですが、性能や安全性なども外せない要素です。ここでは新車と中古車を比較して、その差について見ていきます。
新車と中古車の価格差
当然のことながら、中古車は新車より価格が安くなります。しかし、中古だから半額以下になるのかといえば一概にそうでもありません。
中古大型トラックの価格を決める要素は、さまざまです。乗用車や家電の中古市場と基本的には同じですが、大型トラックの場合はそれ以外にも要素が加わってきます。
重要なポイントの一つは「走行距離」と「年式」です。
走行距離の長い中古車であれば、新品購入時の半額~3分の1、もしくはそれ以下になる場合もあります。
人気メーカー(日野、いすゞ、三菱ふそう、UDなど)のアルミウィング車やユニック車(クレーンが装備された車)は人気です。
人気車種は品薄、需要が高まっており、中古でも価格は高くなっている傾向があります。
中古車のメリット・デメリット
大型トラックの中古車には、大きく2つのメリットがあります。
「価格」と「納期」です。
メリット① 価格が安い
当然ですが、中古車は新車より価格が安くなります。年式や走行距離によっては、新車価格の半額や3分の1以下になるケースもあります。
メリット② 納車期間が短い
価格以外の利点が「納期」です。中古大型トラックは納車期間(購入してから納車までの期間)が早く、最短で1週間程度の場合もあります。
反対に、大型中古トラックのデメリットには以下のような点があります。
選べる種類に限りがある
コンディションにバラつきがある
仕様変更に限界がある
時期や取り扱い業者によって価格に差がある
大型トラックの購入方法
大型トラックを入手する方法は、「ローン」と「リース」の2つの方法があります。
それぞれの特徴やメリットデメリットがあります。
ローンでの購入
トラックをローンで購入する場合は、金融機関からお金を借りて購入することになります。 銀行や信用金庫からなどから借りる「オートローン」が一般的です。他にも信販会社から借りる「クレジットカードローン」もありますが、こちらは手続きや審査が早いというメリットがある一方で、利率が高いというデメリットがあります。
リースでの購入
トラックのリース業者も多数あります。「リース」とは比較的長期間の貸借契約のことで、短期の場合は「レンタル」となります
トラックを使用する期間が前もって判明しているような場合は、購入よりリースを選択した方が経費が削減できる場合もあります。リース契約を結んで月額料金を支払っている期間内は、自分のトラックのように自由に使うことができます。(改造は基本的に不可)
大型トラック所有のメリット
大型トラックを所有することは、会社にとっては資産となります。
自社事業に適応するために架装を変更することもできます。そのため、頻繁に大型トラックを使用する業務内容であれば、リースよりも購入して所有した方が有利になります。
経費を節約できる可能性がある
大型トラックは、購入価格は高いですが、運べる荷物の量も重さも桁違いです。中型トラックで運ぶと2往復しなくてはならないような物量でも、大型車なら1回で運べます。
高速料金や運転手の賃金を含めて考えると、走行回数が短い方が会社としては経費削減になります。
転売市場で価値が高い
中古大型トラックは人気であり、売却しようと思ったときも、比較的高値で売却できる可能性が高いです。特に人気のあるメーカー(日野やふそうなど)の大型トラックは中古の市場も活発なため、思ったよりも高額な買取価格を提示されることもあるかもしれません。
中古大型トラックの売却方法
大型トラックを中古で売却するには、以下のような方法があります。
自動車店(一般と専門店があります)への持ち込み
オークションサイトへの出品
買取専門業者へ販売、
友人や知人への売却
ディーラーへの下取り
大型トラックを扱っている業者はそれほど多くありません。そのため、専門店への持ち込みや買取業車へ売却するのが一般的です。
売却時の注意点
大型トラックを中古で売却するとき、どうせなら少しでも高値で引き取って欲しいですよね。そのときに注意すべきポイントは以下の2点です。
販売業者(複数で見積もりを取る)
売却のタイミング
大型トラックの中古市場には明確な査定基準が存在しません。なぜなら、市場に出回る中古車の数そのものが少ないからです。普通自動車と比較するととても規模が小さい市場になります。そのため買取価格は業者によって大きく変わります。なるべく高く売るためには、できるだけ多くの数の業者に見積もりを取ってもらうようにしましょう。
大型トラックは専門性が高いので、売却する場合は大型トラックの専門店に頼むことが望ましいです。査定から見積もりの流れもスムーズで、買取価格も比較的高くすることができるでしょう。
売却の査定を受ける際には洗車や車内の清掃をしておきましょう。それだけで査定価格が高くなる可能性が上がります。
一括査定と査定代行サービスの利用がおすすめ
大型トラックを売却するときは、必ず複数の業者から見積もりを取るようにしましょう。
買取価格は、業者によってかなり違ってきます。普通車と比べて市場が小さい大型トラックは、買取価格の差が大きくなる傾向があります。
おすすめするのが「一括査定サービス」の利用です。
引越しの一括見積もりと同じように、車種や年式、走行距離などの基本データを入力すると、自動的に複数業者に送信され、それぞれから見積もりが届きます。その中から、最も高い金額をつけてくれた業者に売却することが可能になります。