ドライブレコーダー(ドラレコ)は、事故やトラブル時の強い味方ですが、機能や性能の違いで選択に迷う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、画質や駐車監視機能、GPS搭載の有無などドラレコを選ぶ際のポイントを詳しく解説します。
加えて、2024年最新のおすすめドラレコ10機種を実際の性能データや価格を踏まえて厳選してご紹介します。
ドラレコを選ぶポイントとおすすめ機能
ドラレコは機種によって性能が大きく異なるため、いくつかのポイントを押さえたうえで選ぶことが重要です。
まずは、ドラレコの必要性と活用例を紹介しつつ、画質や録画範囲など選ぶ際に押さえるべき基本ポイントを解説します。
ドラレコとは?その役割と必要性
ドライブレコーダー(ドラレコ)とは、走行中の映像・音声を記録する車載装置です。
事故やトラブルが発生した際の客観的な証拠を残す役割を担い、事故の状況や過失割合の判断、あおり運転の証拠収集に役立ちます。
2024年現在、ドラレコの装着率は年々上昇しており、任意保険の等級が下がりにくくなる特約が付帯されるケースも増えています。
多くの場合、急停止や衝撃が加わると作動するようになっていますが、常時録画しておくことも可能で、駐車中の当て逃げや車上荒らしの抑止にも効果があります。
録画データはmicroSDカードに保存されます。録画時間は機種や設定によって大きく異なります。容量がいっぱいになると古いデータから順次上書きされていくため、日常的なメンテナンスはほとんど必要ありません。
ただし、microSDカードには寿命があるため、半年から1年程度での交換が推奨されています。
失敗しないためのドラレコ選びの重要ポイント
ドラレコ選びで失敗しないためには、画質、録画範囲、機能の3つが重要です。
まず、画質については最低でもフルHD(1920×1080ピクセル)以上、画素数は200万画素以上を目安に選ぶことをおすすめします。夜間の視認性は製品による差が大きいですが、さまざまなメーカーから高性能なイメージセンサーが開発されています。
また、急な明るさの変化に対応するHDR機能も、トンネルの出入り口など明暗差の大きいシーンでは重要な要素となります。
録画範囲は、前方1カメラ、前後2カメラ、前後車内3カメラ、360度カメラ、ルームミラー型の5タイプに分類できます。
前後2カメラタイプが主流となっており、価格と機能のバランスが良好です。前方のみのシングルカメラタイプは15,000円前後から購入できますが、後方からの追突や煽り運転への対応が難しいため、予算に余裕がある場合は前後2カメラタイプを選択することをおすすめします。
機能面では、GPS機能の有無が重要なポイントとなります。GPS機能があれば走行速度や位置情報が記録され、事故時の状況説明に役立ちます。
また、駐車監視機能は防犯面で有用ですが、エンジン停止時もバッテリーを使用するため、1日あたりの駐車監視時間は車両バッテリーの状態に応じて2〜12時間程度に設定することが推奨されています。
近年では、先進運転支援システム(ADAS)機能を搭載したモデルも増えており、前方車両への接近警告や車線逸脱警告などの安全機能が付加されています。
ただし、これらの機能は補助的なものであり、過信は禁物です。
2024年おすすめのドラレコ10選
ここでは最新技術を搭載した2024年おすすめのドラレコモデルを、実際の性能データと価格を踏まえて厳選してご紹介します。
前後カメラ搭載ドラレコのおすすめモデル
・コムテック ZDR055
STARVISセンサーを搭載し、夜間や低照度下でも高画質な撮影が可能なドラレコです。実売価格は39,800円前後で、広角168度レンズにより広範囲をカバーし、駐車監視オプション(別売:5,480円)を追加できます。特筆すべきは夜間の撮影性能で、街灯の少ない道路でもナンバープレートの視認性が高く、HDR機能により逆光時も鮮明な映像を記録できます。
・ケンウッド DRV-MR740
前後とも210万画素フルハイビジョンカメラを採用した高性能ドラレコです。実売価格は30,000円前後で、F1.8の明るいレンズによる優れた夜間撮影性能と、GPS搭載による詳細な位置情報記録が特徴です。32GBのmicroSDカードで最大約4時間の録画が可能で、駐車監視時は最大12時間までタイマー設定できます。
・パイオニア VREC-DH301D
実売価格34,800円前後で、前後カメラにソニー製CMOSセンサーを搭載することで、高画質撮影を実現しています。「ナイトサイト」機能により、夜間や低光量環境でも鮮明な映像を撮影できる点が特徴です。3インチの大型モニターは視認性に優れ、タッチパネル操作にも対応しています。駐車監視は最大24時間まで設定可能ですが、車両バッテリーの状態に応じて適切な時間設定が必要です。
・ユピテル Y-240Rd
実売価格20,000円前後で、前後に200万画素フルHDカメラを搭載したコンパクトモデルです。ソニー製STARVISセンサー搭載により、夜間の撮影性能が高く、HDR機能で白飛びや黒つぶれを効果的に抑制します。駐車監視は専用ケーブル(別売:4,980円)の追加で最大12時間まで設定可能。メーカー2年保証付きで、アフターサポートも充実しています。
・コムテック ZDR035
実売価格27,800円前後とコストパフォーマンスに優れたモデルです。前後ともにフルHDカメラを搭載し、フロントカメラはHDR/WDR機能、リアカメラはHDR機能を備えています。記録媒体には高耐久のmicroSDカードを採用し、常時録画で約4時間、イベント記録で約30件の保存が可能です。GPS機能も標準搭載され、位置情報や速度記録にも対応しています。
価格帯別!おすすめドラレコを紹介
1万円台の低価格帯
コムテック ZDR041(実売価格16,800円前後)とユピテル DRY-mini1X(実売価格14,800円前後)が高いコストパフォーマンスを誇ります。
・コムテック ZDR041
3.2インチ大画面を搭載し、200万画素フルHDカメラとHDR機能により、日中の撮影では上位機種に引けを取らない画質を実現しています。ただし、夜間の撮影性能は上位機種と比べると若干見劣りします。32GBのmicroSDカードで約192分の録画が可能で、GPSによる位置情報記録にも対応しています。
・ユピテル DRY-mini1X
エントリーモデルながら必要十分な基本性能を備えています。フルHD録画と広角140度レンズにより、一般的な使用には十分な画質と視野角を確保。本体サイズが小さく、フロントガラスへの装着も目立ちにくい設計となっています。駐車監視機能は常時電源ケーブル(別売:4,980円)の追加で利用可能です。
中価格帯(2〜3万円台)
コムテック ZDR048(実売価格26,800円前後)とセルスター CS-1000SM(実売価格32,800円前後)が注目です。
・コムテック ZDR048
前後2カメラで200万画素フルHD録画に対応し、HDR機能も搭載しています。後続車両接近お知らせ機能は、設定した速度や車間距離を基準に警告を発するため、あおり運転対策として有効です。駐車監視は最大12時間まで設定可能で、衝撃検知時の録画も確実に行えます。メーカー3年保証付きは同価格帯では特筆すべき特徴です。
・セルスター CS-1000SM
既存のルームミラーと置き換えて使用できるミラー型ドラレコです。7インチの大型液晶により、後方視界が広がり安全性が向上します。フルHDカメラとHDR機能により、昼夜問わず鮮明な映像記録が可能。駐車監視機能は標準搭載で、最大24時間までタイマー設定できます。ただし、長時間の駐車監視はバッテリー消費に注意が必要です。
高価格帯(4万円以上)
ケンウッドのDRV-EM4800(実売価格49,800円前後)が最上位モデルとして高い評価を得ています。12インチIPS液晶搭載のデジタルルームミラー型で、前方カメラは約800万画素、後方カメラは約200万画素という高解像度を実現。夜間撮影性能も極めて高く、ナンバープレートの視認性は同価格帯でトップクラスです。
さらに、後方急接近警告や前方衝突警告などの先進的な安全機能も充実しており、誤発進抑制機能や車線逸脱警告機能も搭載。タッチパネル操作で使いやすく、画面の視認性も極めて高いため、安全運転支援機能としても優れています。駐車監視は最大24時間まで設定可能で、常時録画は約8時間、イベント記録は最大100件まで保存できます。
失敗しないドラレコ購入のための注意点
ドラレコの性能を最大限に活かすためには、適切な設置位置と取り付け方法が重要です。また、長期的な使用を考えると、保証やサポート体制も購入の決め手となります。
取り付けの注意点とカメラ位置のポイント
法規制に従い、フロントカメラはフロントガラス上部20%以内でルームミラーより上に設置する必要があります。この位置であれば運転の妨げにならず、車検時の検査標章とも干渉しません。視界を確保しつつ最適な撮影角度を得るため、取り付け位置は慎重に選定しましょう。
取り付け方法は吸盤式と両面テープ式が一般的ですが、近年では安定性と盗難防止の観点から、両面テープ式が主流となっています。
リアカメラの取り付けは車種によって適切な位置が異なります。リアガラスへの取り付けが一般的ですが、プライバシーガラスの場合は映像が暗くなる傾向があるため、設置位置の工夫が必要です。
また、配線処理も重要で、見た目や耐久性を考慮すると、専門店での取り付けを検討する価値があります。
保証やサポート内容も確認しよう
製品保証は各メーカーで異なり、1年から最長5年まで様々です。例えば、コムテックの一部機種では3年保証を標準とし、さらに事故時の補償サービスも付帯しています。
ケンウッドやパイオニアなどの大手メーカーは、保証期間は2年が一般的ですが、修理対応やファームウェアの更新サポートが充実しています。
特に注目すべきは、microSDカードの保証です。一般的なmicroSDカードの製品寿命は書き換え回数に依存し、ドラレコでの使用では半年から1年程度での交換が推奨されます。
一部のメーカーでは専用の高耐久microSDカードを採用し、2年以上の保証を付けているケースもあります。
カスタマーサポートの質も重要な選択基準です。電話やメールでの問い合わせ対応時間、休日対応の有無、専用アプリのアップデート頻度なども確認しましょう。
また、メーカーのウェブサイトで提供される情報の充実度も、長期的な使用を考える上で重要な要素となります。
ドラレコの使い方と便利機能
ドラレコの基本的な使い方から応用的な活用方法まで、実用的な情報をご紹介します。
初心者でも簡単!ドラレコの基本操作
最新のドラレコは、エンジン始動と同時に自動で録画を開始する設計が一般的です。録画データは一定の時間や容量を超えると、古いデータから順次上書きされていくため、日常的な操作は必要ありません。
事故やトラブルが発生した際は、多くの機種で衝撃を検知して自動的に映像を保護する機能が働きます。手動での保護も可能で、通常はボタン一つで操作できます。保護された映像は上書きされることなく保存され、必要に応じてPCやスマートフォンに転送できます。
録画設定は、画質や録画時間、音声録音の有無などが調整可能です。画質設定は、高画質モードでは鮮明な映像が記録できますが、録画時間は短くなります。一般的には、フルHD画質で1分あたり約100〜200MBのデータ容量となり、32GBのmicroSDカードで約4時間の録画が可能です。
駐車監視機能やスマホ連携の活用方法
駐車監視機能は、エンジン停止時も衝撃を検知して録画を行う機能です。設定可能な監視時間は機種により2〜24時間と幅がありますが、車両バッテリーへの負担を考慮すると、8時間程度を目安に設定することをおすすめします。
一部の機種では、衝撃検知時にスマートフォンへ通知を送る機能も搭載されています。専用アプリをインストールすることで、録画映像の確認や設定変更もスマートフォンから可能です。ただし、この機能を利用するには別売りの通信モジュールが必要な場合があります。
スマートフォン連携機能は、録画映像の確認だけでなく、カメラの向きやフレーミングの調整にも役立ちます。また、GPSデータと連動して走行軌跡を地図上で確認したり、運転診断レポートを作成したりする機能を備えたモデルもあります。
定期的なメンテナンスも重要です。microSDカードは半年から1年程度での交換が推奨され、ファームウェアの更新も製品の性能維持に必要です。多くのメーカーがウェブサイトで最新のファームウェアを提供しており、機能の改善や不具合の修正に対応しています。