トラックの税金を理解する!種類・計算方法・節約のコツまで

トラックを所有すると、さまざまな費用がかかります。車両維持費の中で、車に乗っても乗らなくても支払う費用が「税金」です。
税金はわかりにくいというイメージがありますが、実際には自家用車とあまり変わりません。
この記事では、トラックを所有するにあたって知っておくべき税金の種類や節約方法について、わかりやすくご説明します。

この記事を読むとわかること
・トラックの税金の種類
・トラックの種別と事業/自家用による違い
・維持費の内訳
・税金節約のコツ

目次

トラック所有者が知るべき維持費

トラックの維持費は、以下の4つに分類することができます。
・税金
・固定費(保険、車検費用)
・消耗品費(燃料代、タイヤ交換代など)
・変動費(故障時の修理費など)

トラックの税金には自動車税、重量税があります。それ以外に、燃料代にも税金が含まれています。税金・保険料・車検代を「固定費」、それ以外の燃料や消耗品代を「変動費」と2つに分けることもできます。

自動車税と自動車重量税

トラックの「自動車税」と「自動車重量税」は、どちらも積載量や車体重量によって税額が変わります。名前も似ていて紛らわしいですが、2つは別物です。
まず「支払い期間」が違います。自動車税は1年に1回(毎年5月)に支払うのに対して、重量税は車検ごとにまとめて支払います。
とはいえ、トラックの車検は1年に1度が普通ですので、「自動車税」も「重量税」も支払い回数に変わりはなく、違いは支払い月だけということになります。

ガソリン税と消費税

ガソリン税などの「燃料にかかる税金」も、トラックを所有することで間接的に払っている税といえます。
トラックは主に軽油(ディーゼル)を使うため「軽油引取税」に相当します。
燃料価格は日々変動していますが、税金は本体価格ほどに変動はせず、定まった税割合は数年は変わらないのが通常です。
軽油の税金には「軽油引取税」と「石油石炭税」、そして「消費税」があります。
「軽油引取税」が割合的に最も大きく、現在は1リットルあたりに32.1円と定められています。石油税は1リットルあたり2.8円です。
たとえば「1リットルの価格が130円の軽油」の場合、約47円が税金ということになります。(引取税32円+石油税3円+消費税12円、端数は四捨五入)つまり「軽油は3分の1が税金」といえます。
ちなみに、軽油の消費税は「本体価格」と「石油税」に掛かっています。

事業用と自家用での税金の違い

トラックの税率は、車体の重量やナンバーの色(事業用か営業用か)によって変わります。税率は概して自家用の方が事業用よりも高くなっています。
ここでは例として、2tトラックと4tトラック、事業用と自家用のそれぞれの税額について説明します。

事業用トラックの税金

まずは事業用のトラックの税金です。2t車と4t車の税額は以下のようになります。
・2t車(事業用)
自動車税 9,000円
重量税 5,200円

・4t車(事業用)
自動車税 15,000円
重量税 10,400円

自家用トラックの税金

続いて自家用トラックの税金も見てみましょう。同じく2tと4t車の比較です。
2t車(自家用)
自動車税 11,500円
重量税 6,600円

4t車(自家用)
自動車税 20,500円
重量税 10,400円

ちなみに「事業用」を取得できるのは、いわゆる”緑ナンバー”を持つ「一般貨物自動車運送事業社」の資格を持った事業者に限られます。
個人では、たとえ業務に使うトラックの場合でも、白ナンバーの「自家用」となります。

税金以外の維持費

トラック維持に掛かる費用は税金だけではありません。維持費を「固定費」と「変動費」に分けた場合、税金は「固定費」に含まれます。
それ以外の項目についても見ていきます。

税金以外の主な維持費

税金以外のトラック維持費には、以下があります。
・保険料
・車検代
・メンテナンス・消耗品代
保険料
トラックも、乗用車と同じように保険に加入する必要があります。
保険の種類には、自家用車と同じように「自賠責保険」と「任意保険」があります。
自賠責保険は、全ての車に加入が義務付けられています。任意保険は必須ではなく、加入していない人もいます。
車検代
トラックの車検は基本的に「1年に1回」です。乗用車は2~3年ごとなのに対してトラック車検の頻度が高いのは、利用頻度が高いことや、故障による被害が大きいことが理由とされています。

変動費
修理費、タイヤなどの消耗品費、故障した時の修理費などがあります。

具体的な維持費の内訳

仮に2tトラックを自家用で1台所有している場合の内訳は、以下のようになります。
自動車税 11,500円
重量税 6,600円
自賠責保険 20,000円前後が相場
任意保険 10~20万円が相場
車検 年式や状態による
ガソリン代 使用頻度による
修理メンテナンス代 都度

税金と保険と車検は年に1度の支払い、ガソリン(軽油)と修理メンテナンスは必要に応じての支払いになります。

トラックの税金の節約のコツ

トラックの税金は事業用・自家用にかかわらず、普通乗用車と比べると全体的に高くなります。
少しでも支払う税金の額を減らすためにできる、節約方法をご紹介します。

自動車税の支払い方法

自動車税は基本的には定額ですが、以下の支払い方法によっては節約効果が期待できます。
・クレジットカード払い
・スマホ決済
クレジットカードで自動車税を支払うことのメリットは、「ポイントがつくこと」です。
支払い額は変わりませんが、付与されたポイントは買い物などに使えるので、結果的にはお得になります。(付与割合はカード会社による)
スマホ決済の場合も、同じようにポイントが付与されるサービスがあります。自動税の納付に使えるサービスには、PayPayや楽天ペイがあります。d払いやau PAYも対応しています。
これらのサービスで税金を支払うとポイントが付与されるので、現金で支払うよりも節約効果があります。

自動車税を節約する

減税対象のトラックを購入することも、自動車税の節約につながります。
トラックの場合も自家用車と同じように、環境に配慮した使用の車両に対して税金が減額される仕組みがあります。
基本的には新しい車の方が税金は安くなります。買い替え時に新しいトラックを購入することで、長期的には節約効果が期待できます。
減税の種類には以下の2つがあり、どちらも大きな減税率となっています。
エコカー減税
環境性能の高い新車には「エコカー減税」が適用されます。
排出ガスが基準以下に抑えられた車種に対する減税率は「重量税が50%~、最大で100%(免税)」です。

ASV(先進安全自動車)減税
AESB(衝突被害軽減ブレーキ)やACC(車間距離制御装置)などの安全性を高める装置を搭載した車にも減税が適用されます。
適用される減税は「自動車税」と「重量税」の両方で、
自動車税は、購入価格から175万円~、最大525万円が控除されます。
車検ごとに掛かる重量税も25%~、最大75%減税されます。

延滞しない
もうひとつ、自動車税を節約する方法があります。それは「延滞しないこと」です。
税金を延滞すると「延滞金」が加算されます。自動車税の延滞金は、納期限から2カ月までは2.5%、2カ月以降は8.8%と高額になってきます。
少しでも費用を減らすためには、延滞せず支払うことも大切です。

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この記事を書いた人

環境課題とAIなどの先端技術に深い関心を寄せ、その視点から情報を発信する編集局です。持続可能な未来を構築するための解決策と、AIなどのテクノロジーがその未来にどのように貢献できるかについてこのメディアで発信していきます。これらのテーマは、複雑な問題に対する多角的な視点を提供し、現代社会の様々な課題に対する理解を深めることを可能にしています。皆様にとって、私の発信する情報が有益で新たな視点を提供するものとなれば幸いです。

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