AIとIoTの融合や活用事例ともたらされる未来

近年、AIやIoTといった言葉を聞くようになりましたが、それぞれの具体的な内容や相乗効果はあまり知られていません。ここでAIとIoTの掛け合わせ効果や世の中がどのように変わるのかを確認してみましょう。

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AIとIoTとは

AIとIoTがそれぞれどのようなものなのでしょうか。まずは仕組みの理解と可能性の把握をしていきましょう。

AIの仕組み

AIに明確な定義はありませんが、一般社団法人人工知能学会の設立意向書に記載されている「大量のデータに対して、高度な推論を的確に行うことを目指したもの」といったものが定義として扱われることが多いです。
出典:厚生労働省,AIの定義と開発経緯

AIは人間に命令されたのちに大量のデータを処理し、人間が判断・推測しているかのように振る舞う仕組みとなっています。処理方法には大量のデータを学習することで精度を上げる機械学習、人間の脳の仕組みを模した深層学習などが用いられています。

AIは主に下記のような機能が搭載でき、さまざまなサービスに活用することが可能です。
・音声認識
・画像認識
・自然言語処理
・異常検知
・検索
・予測

機能の組み合わせや技術発達によってAIがおこなえることは日々増えています。

IoTの可能性

IoTはInternet of Thingsの略称であり、あらゆるモノがインターネットにつながっている状態を指します。つまり、今までインターネットに接続されていなかった機器などにインターネット機能を付けたものがIoTです。
たとえば、エアコンにインターネット機能を搭載することで外出先からエアコンを作動させることなどが可能になります。IoTはこちらの例のように、生活を便利にするために用いられることが多いです。

IoTの普及が進んでいる現在でも、インターネットに接続されていない機器はまだまだ存在します。IoTは生活が便利になるといった非常に多くの人の需要があることから今後も普及が進んでいく可能性が高いです。

AIとIoTの相乗効果

AIとIoTは別の概念・機能を持っているものですが、この2つは非常に大きな相乗効果を持っています。では、具体的にどのような相乗効果をもたらすのか確認してみましょう。

AIとIoTの融合

IoTは機器からインターネットを通じて情報を送ります。そして、利用者はその情報の確認や操作をおこなうだけでした。
しかし、AIを用いることで操作すらも自動的におこなえるようになるのです。たとえば、前述のエアコンの例であればAIを導入することで起床時間や外出時間を判断し快適な空調を自動的におこなってくれるようになります。
このようにAIとIoTは組み合わせることによってさらなる機能を提供することが可能です。生活が非常に便利になることから需要が高く、次々とAIとIoTが組み合わされた商品が開発・提供されています。

AIとIoTの活用例

AIとIoTの組み合わせは介護業界でも活用されています。株式会社リコーが提供している「リコーみまもりベッドセンサーシステム」では寝ている方の呼吸、姿勢などの情報をインターネットで送信し、その情報をAIで分析することによって訪室のタイミングを知ることが可能です。
また、日常の生活でも人気が高い活用例としてはApple Watchがあります。Apple watchはユーザーの体調などをAIによって管理することが可能です。また、スマートフォンと連携することでメッセージの送受信もできます。時計にインターネットを接続するといった昔では想像すらできなかったものでも、現在では便利さから日常的に利用されているのです。

さらに、AIとIoTの掛け合わせ活用は身の回りの機器だけではありません。インドのデリーでは公共交通機関などにIoT機能を搭載し、AIによって管理する「インテリジェント交通管理システム」が導入されています。現時点ではAIによって完全に管理することは実現できていませんが、今後の技術発展によっては非常に大規模なもの管理することができるようになるでしょう。

AIとIoTが与える影響

生活を便利にすることができるAIとIoTの掛け合わせですが、実際に社会にどのような影響を与えるのでしょうか。ここで与える影響を確認し、今後どのような動きが活発になるのかを確認しておきましょう。

AIとIoTの影響

まず、AIとIoTは身の回りの機器だけでなく地域全体など非常に大規模なものにも活用され始めることが予想されます。前述したインドのデリーにおける交通管理システムなど実例も多くなってきました。
とくに、地球全体での課題とされているエネルギー問題や環境問題に活用される可能性が高いです。このようにAIとIoTは身の回りから社会全体と非常に幅広い課題解決に活用することができます。AIとIoTは身の回りだけでなく、社会にも強い影響を与えうる技術です。

AIとIoTで伸びる産業

AIとIoTはさまざまな産業で導入されることが予想されます。とくに、下記の産業は大きく伸びる可能性が高いです。
・介護
・建設
・製造

まず、介護業界が伸びる理由としては、少子高齢化が挙げられます。少子高齢化が進むと高齢者を支える人材が足りなくなるため、AIやIoTによる効率化が必須です。こちらは国としての問題でもあるため、今後伸びると予想されます。

建設業界が伸びる理由としては、人体への危険を及ぼす作業が多いからです。たとえば、火や溶けた金属を扱う業務ではどうしても危険性が残ってしまいます。AIとIoTはそういった危険な作業を代替することができるため、今後も導入が進んでいく可能性が高いです。

製造業界は繰り返し作業をおこなう業務が多くあります。そして、繰り返し作業は人間より機械のほうが効率的な場合が多いです。しかし、見た目の違いなど人間が感覚的に判断しているものが機械にはおこなうことができなかったため、導入が進んでいない作業がありました。そこで、人間的な判断がおこなえるAIを導入することで作業を完全に機械に任せることができるようになったのです。効率化といった観点で製造業でもAIとIoTの活用は進むと予想されます。

課題と未来

AIとIoTは生活や業務が非常に便利になるものですが、メリットだけでなくデメリットも存在します。デメリットについても知ることでAIとIoTの導入をどのように進めていくべきか考えてみましょう。

セキュリティと論理の課題

インターネットはセキュリティ性の確保が非常に重要な課題です。そして、機器とインターネットを接続するIoTも例外ではありません。日常的に使用している機器の情報が流出することは個人情報の漏洩につながります。IoTを導入するためには情報漏洩を防ぐ仕組みが必要不可欠なのです。
また、AIから得られる結果はブラックボックスであることが多く、どのような経緯をたどってその結論に達したのかが分かりません。そのため、AIによって出された結果が信頼できるデータであるのかは常に確認することが必要です。
また、AIによって誤ったデータが出た際、その責任はどこに生じるのかといった論理問題も生じます。たとえば、医療現場においてAIが誤った指示を出した場合、その責任は実行した医療者と誤った指示を出したAIのどちらが負うべきなのでしょうか。このようにAIとIoTは技術的なものから論理的なものまで多くの課題を抱えています。

AIとIoTの未来に向けた挑戦

高性能なAIを開発するためにはデータが必要です。そして、IoTが進むことによって今までは得ることができなかったデータが入手できるようになってきています。これらの動きから今後はインターネットやIoTとはかけ離れていた分野への導入が進んでいくでしょう。

たとえば、近年では人間の体にAIとIoT技術を導入するプロジェクトが見られるようになりました。このように「大胆な発想」や「空想とされていたシステム」が技術発達によって現実的な領域にまで達しています。今後は人間がより豊かに過ごすことができるよう、常に新たな分野への導入が進むと予想されます。

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この記事を書いた人

環境課題とAIなどの先端技術に深い関心を寄せ、その視点から情報を発信する編集局です。持続可能な未来を構築するための解決策と、AIなどのテクノロジーがその未来にどのように貢献できるかについてこのメディアで発信していきます。これらのテーマは、複雑な問題に対する多角的な視点を提供し、現代社会の様々な課題に対する理解を深めることを可能にしています。皆様にとって、私の発信する情報が有益で新たな視点を提供するものとなれば幸いです。

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